ヒコロヒーさんと本格焼酎・泡盛の試飲会??
なんて素敵なイベントなんだ。近くに住んでいたら行きたかった。
何を隠そう私は大の酒好きだ。しかし自分が行けなくても、このイベントは魅力的だ。それは私が飲酒の場で思うことがあったからだ。

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祖父母の近くで暮らしていた私にとって、酒は身近なものだった。夕方には晩酌を始める祖父から、おつまみを分けてもらっていたからだ。
食べ物にこだわる祖父のおつまみは、国産ピーナツやから入りの落花生に、地元特産の練り物が並ぶこともあった。いろいろ言いながらも、祖父はにこにこしながら私と弟につまみを分けてくれて、欲しがらないと寂しそうにしていた。どれもおいしいけど、あんまり欲しがったら悪いと思って控えたのに、素直にもらってよかったらしい。父もお酒は飲む方で、義理の親子でありながら、たまに祖父宅で二人で楽しそうに酒を飲んでいた。

そんな私も二人に似て酒は好きで強い体質だった。親戚以外で自分より飲む人は見たことがない。よくしてくれたおじさんが日本酒が好きな人で、私が酒好きで体質的にも弱くないことを知って、いろいろ勧めてくれた。落ち込む時には一緒に飲んでくれたりもした。おかげで日本酒には多少詳しくなった。
そんな私は居酒屋ではビールに日本酒を頼み、皆で集まって飲む時は比較的安価なウイスキーを持ち込み、皆に勧めた。しかし同年代の人たちが飲むのは酎ハイばかり。発泡酒とビールの違いもわからず、日本酒や焼酎なんかは飲んだこともないらしい。もったいない。こんなおいしいものを知らないなんて!
焼酎は酒好きの人が持ち込んでくれたとっておきのしか飲んだことがないけれど、おいしかった。日本酒などは関税がかからない分、ワインより品質に対して安価なものが手に入るのに、これを飲んだことがないなんて。
たしかにビールなどは、最初からおいしいと思う人は少ない。だんだんその良さがわかるようになってくるものだが、その良さを知ろうとすることもないらしい。

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居酒屋で、コップになみなみ注がれた日本酒を飲むのが好きだ。あふれたものが受け皿に溜まって、それもコップに移すなどして飲む。この受け皿が枡になっているものだと、さらにテンションがあがる。
酒好きの親戚たちの集まりでは、料理のおいしさだけでなく、酒のおいしさの話にもなる。お酒を持ち込む場で、私が祖父の出身地の地酒を持ち込むのは、その酒が好きなだけでなく、祖父の話もしたいからだ。

私の好きな日本酒は辛口ですっきりしたもの。東北地方のものが好きだ。関西は熱燗で飲むことを想定したものも多いそうで、熱燗は安いお酒でもおいしいから良いと思っている私からしたら、大変な贅沢だ。私の地元にも地酒があり、これも良い。多分蔵元はあちらこちらにある。
お湯割り水割りで飲めるのが焼酎のいいところ。通でなければ安い酒のおいしさはわからないから、まず試すならスーパーでもコンビニでも一番安いもの以外を選ぶと良い。

試飲会では本格焼酎と泡盛を楽しめるということで、参加者が羨ましくてならない。私も焼酎については初心者で、実は泡盛は飲んだことがないのだ。
お酒とは程よい距離感で上手く付き合って、飲酒ライフを楽しもう。