約1年半前、初めて自分の投稿したエッセイを「かがみよかがみ」で掲載していただいた。
そしてその2ヶ月後、他のかがみすとさん達ともっと繋がりたくて、自分のささやかな記録を残したくて、私はTwitterのアカウントを開設することにした。

もともとTwitterやInstagramなどのSNSに疎く、いつも見る専門だった私だけど、自分のエッセイが掲載されたことを記録したり、編集部の方からのフィードバックのコメントが嬉しかったことを呟いたり、時には美味しかったご飯の写真を載せたり、Twitterのシステムもよく分からないまま始めたから使い方やルールを調べながらで探り探りだけど、マイペースに更新を続けた。

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そんな私が28歳の誕生日を迎えたことを呟くと、あるかがみすとさんから「お誕生日おめでとう」のメッセージが初めて送られてきた。
そのかがみすとさんのエッセイを全部読むくらい彼女の紡ぐ文章が好きで、書く内容も首がもげそうなくらい共感していた私だったからすごく嬉しくて、すぐに返信をした。

そのメッセージを皮切りに、私たちはTwitterでのやり取りが始まった。伝えたいことがありすぎて、Twitterの文字数上限140字を超えそうなくらい(時には超えちゃったこともある)びっしりと文字や絵文字で埋め尽くされた文字の塊をお互いに送り合った。やり取りはすごく楽しかった。

その中で、私たちが同級生であることや身長もほとんど同じなとこ、恋愛で男性から言われた言葉とか小学生の頃に感じたトラウマとか、思った以上に共通点がたくさんあること、彼女も私のエッセイを読んで共感してくれていたことを知り、驚いたり少し恥ずかしかったり色んな感情が入り混じった。

「もし同じ学校だったら、私たちきっとすぐ仲良くなって楽しかっただろうなあ!」
そう受け取った、彼女のかわいい絵文字がたくさん散りばめられたメッセージは「いいね」を100回押したいくらい嬉しくて、遠く離れた場所に住む彼女からの言葉にじんわりと心が温かくなった。距離はすごくあるはずなのに、すごく不思議だ。

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住む場所も、携わっている仕事も、顔も知らない。
むしろ知っているのは彼女の書く文章や紡ぐ言葉だけ。
だけど、私と似たようなモヤモヤや過去のトラウマを抱えた彼女が同じ空の下、どこかの街で毎日頑張ってる、という事実が私にとって心強くて、彼女もきっと頑張ってるから私も頑張ろうかなと彼女のエッセイから私も力を貰えた。

そして、マイペースにだけど、私も少しずつTwitterを使いこなせるようになってきた。
私と同じようにエッセイを投稿している他のかがみすとさんの素敵だなあと思ったエッセイには感想を送ったり、「いいね」のハートマークをぽちりと押したりして、陰ながら応援している。

そんな私が更新を楽しみにしているかがみすとさんのエッセイが新たに掲載されているのを見つけると真っ先に読んでしまうし、SNSでやり取りをしているかがみすとさんが賞を受賞していると、まるで自分のことのようにほくほくと嬉しい気持ちになる。

年齢も、住む場所も、今まで経験してきたことも何もかも違うし、直接会ったこともない数多のかがみすとさん達に対してこんな風に感じている私を不思議に思うかもしれないけど、自分と同じようにモヤモヤとした何かを抱えながらも、一生懸命に毎日を戦って生き抜いている同志たちだと私は勝手に思って親近感を寄せているし、すごく心強い存在だとも思っている。だから毎日「かがみよかがみ」を開いて、新しいエッセイを読むのがすごく楽しみだ。

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約1年半前、自分の気持ちを整理するために、過去の自分が感じたモヤモヤやトラウマを昇華するためという、“自分のために”エッセイを投稿し始めたけど、ここで掲載された数多くのエッセイ達に、
「あなただけじゃないよ、大丈夫」
「違う道を歩んでいるけど、お互い頑張ろう」
と、顔も知らない誰かのエッセイを読むたび、背中を押されたこともあったし、一度冷静になろうと立ち止まって考える機会をもらったこともあった。

そして、私が投稿したエッセイにも「共感しました」「元気が出ました」と、ありがたいことにかがみすとさん達や他のSNSで繋がった方から感想をいただけたこともあった。
その時に、私の書いた文章がどこかの誰かに届いて、少しでもいいから何かを感じてもらえてること、それが回りまわって自分も励まされてることに気が付けた。

読んだ人、書いた人、お互いに「共感」や「新しい発見」、「気づき」を得ることが出来るこのサイトに出合えてよかったな、と思う。

私がここでエッセイを投稿できるのもあと数か月。たくさんのエッセイに励まされたり背中を押されたりしながら、自分の「書きたい」気持ち(時には「書けない」気持ちもあるけど、その気持ちも)を大切に、この毎日を戦う同志たちと共にこれからも自分の気持ちを昇華し続けていきたい。