私は現在、2度目の転職をして、受付の仕事をしている。人との関わりは少なく、やりがいはあまり感じられないが、特に不満なくやれている。それは自分にできそうな仕事を選んだからだ。

楽しさ重視ではなく、自分にできるかで仕事を選んだ

そう考えるようになったきっかけは、前の仕事を病気で3ヶ月休養してからだった。
もうその仕事に戻る気はなかったので、週1、2回のバイトで体力をつけながら、新しい仕事を探すためにハローワークに行くという生活をしていた。
いくつかの仕事を紹介してもらった中で、今の仕事が1番ピンときた。体調が心配だからあまりハードな仕事はできないけど、この仕事ならやっていけそうと思った。

実際に働いてみて、基本的に1人での仕事で誰かに監視されるということもないから楽。お客さんが来たら対応したり、簡単なデータ入力のみ。自分のペースでできるから落ち着いてやればミスすることもない。お客さんがいない時は読書したりスマホをいじってもいい。すぐに体調を崩してしまう自分からしたら天国のような職場だった。
職場も自分の体調のことに理解ある会社で助かっている。刺激は足りない気がするが、今の自分にはこれがちょうどいい。

仕事選びがいかに重要かと考えるようになった出来事がもう1つある。
休養中にしていた塾の事務のバイトでミスをしてしまい、塾長から「仕事できなさすぎ」「やり方が頭が悪い」「考えないでやってるよね?」などと言われてしまった。それを言われた瞬間、「ああ、もうやめよ」と思ってしまった。
それまではバイトが楽しくて辞めるなんて全く考えてなかったのに。その発言で自分が悪いとはいえ深く傷ついたし、今思い出しても時々胃が痛くなる。やっぱり自分はだめな人間なんだと思ってしまう。

仕事選びはラフな気持ちで。楽しさはやりながら見出せばいい

今までは、仕事は楽しさがないとだめだと思っていた。だから、自分にできるかよりも楽しさ重視で選んでいた。でも一旦、視点を変えてみようと思うようになった。
給料とかよりも楽しさ重視で仕事を選んできた。楽しくないと続かないと思っていたからだ。楽しさで選ぶのも悪いことじゃない。でも楽しいという気持ちはずっと続くかわからない。期待があると頑張りすぎて空回りしてしまう。こんなはずじゃなかったとギャップも生まれてしまうかもしれない。
もちろん、環境とか人間関係も大切な要素だ。今の仕事はたまたまいい人に恵まれたから楽に働けているというのもあるだろう。仕事選びはもっとラフな気持ちで探せばいい。楽しさなんてやってるうちに見出せばいい。最初から楽しいか楽しくないかなんて決められない。

自分が社会にできることなんてさほど多くはないのだ。自分にできる最低限のことをやれば、社会で必要とされなくても、足手まといにならずに生きていける。身の丈に合った働き方をするのはとても大切だ。
楽しさ重視で仕事を選ぶのも悪いことじゃない。それでも社会という大きな敵から自分が傷つかないように、病まないように自分を守るために日陰で生きることを選んだ。