いつか堂々と姿を見せてやる。見た目を整え、私は自尊心を取り戻した

2016年。当時20歳。クソ野郎と連絡を断ちました。
2022年。現在26歳。ようやく、リベンジが果たせそうなところまで来ました。
元々彼とは、「知り合い以上友達未満」のような関係でした。
丁度成人式に行った帰りでした。彼と妙に距離が近いのを感じました。
何でこんなに近いんだろうかと、当時色恋沙汰には縁遠かった私はぼんやり思っていました。
会場から電車に乗り、最寄駅で降りると、彼はついてきました。全然違う駅なのに。
うわ、なんだろうこの人。本気で思いました。
その後、連絡はちょくちょく取っていましたが、「夜、ドライブに行こう」と誘われました。
OKはしましたが、気乗りは全くしていませんでした。夜に出歩くのが億劫なタイプでした。
その夜、彼は私の家の玄関先まで予定通り車で現れ、随分と人気のないところまで連れていかれました。
その後はご想像にお任せします。親にこっぴどく叱られた、とだけ言っておきます。
全ての連絡を断ち、ひとしきり泣いた後、私は行動を開始しました。
まず、産婦人科に行きました。ピルをもらいに行きました。今でも飲み続けています。
次に、美容院に行きました。髪を整え、パーマをかけました。高いトリートメントも購入しました。
その次に、雑誌を読んで勉強し、今まで自分が着ない系統の服や靴やコスメ、コンタクトを買いに行きました。
自分を癒したり、大切にする行為をしなければ、私のただでさえ脆弱な精神が壊れてしまいそうだったのです。
狙われた原因は「外見に無頓着で、モサかった」からだと推測されます。
髪はバサバサで広がっていました。
メガネも顔の形に似合っていませんでした。
服はくすんだ色で、野暮ったい形のものばかりです。
化粧は全くしたことがありませんでした。
そこにつけ入れられたのでしょう。
私は、使い捨てだった?
私に、愛される権利なんかあるの?
私は、幸せになれるんだろうか?
自問する日々が続きました。
じゃあ、見た目を変えれば、結果は違ったのだろうか?
世の中にはそういうのに付け込むクソ野郎もいるのだな、と思いつつ、メイクの練習をしました。
なんで私が狙われたのか納得だな、と思いながら、服を選びました。
どうして私だったのだろう、と考えを巡らせながら、髪の手入れをしました。
すごく失礼な男だったな、と考えながら、コンタクトを装着する練習をしました。
そのクソ男にはその後、会うことはありませんでした。
今でも未婚で、実家暮らしをしていると風の噂で聞きました。
一方で、私はそれなりに外見が整ったためか、クソ男のことを忘れ、自尊心を少しずつ取り戻していきました。
現在、男性の恋人がいます。
恥ずかしがり屋ですが、ボディランゲージでは色々と伝えてくれる、かわいい人です。
そして、ちょうど今、同棲しようか、という話が出ています。
ここまで来てやっと、私は自尊心をほとんど取り戻したように思えます。
同棲が必ず幸せなことか、と言われたら少し引っかかるものもありますが、これも一つの幸せの形だと思います。
私は、使い捨てじゃない。
私は、愛されるべき人間だ。
私は、幸せになれる。
悔しくて悔しくて、手っ取り早く変えられる見た目から整えていきましたが、最終的にはマインドも変わっていきました。
クソ男がこの文章を見ることはまずないでしょう。ですが見ていると仮定して、宣言しておきます。
お前より絶対幸せになって、お前の前に堂々と現れてやる。
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