クリスマスが近づくにつれ、街に鳴り響く「恋人がサンタクロース」。
母が好んで歌うので、幼い頃から耳にしてきた。

26年前、この曲のように母は「雪の街から来た背の高いサンタクロース」と一緒になったのだけれど。
そのサンタクロースは7年前に星になってしまった。

幸せが始まる時に終わりのことなんて考えはしないだろう。
でも、幸せにも終わりがあることを私は知ってしまった。

「どうか、私もワクワクしながらサンタクロースを待ち望める日がまた戻ってきますように」
そんな戯言(たわごと)を、夜空に光る星に祈る。