半同棲1年、正式に同棲して3ヶ月が経った。お互いにお互いの特徴が分かり、無理しない程度に上手くやれている気がする。これまでに何度か危機はあったが、それを乗り越え、上手くやってこれた理由を考えてみたい。

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最初の危機は半同棲を始める直前の頃。彼の家が私の職場に近く、度々泊まらせてもらっていたのだが、私が全然眠れなかったのだ。
彼の家は前の彼女と同棲していたので、ダブルベッド。相手の動きが伝わって度々眠りが浅くなる。元々寝つきは尋常じゃなく悪い方で、かなりきつかった。

彼に「眠れないところには行きたくない」とはっきり言った。ベッドが悪いのか、精神的にまだ心を許していないからなのか。定かではなかったが、彼が変えられるものを変えようと言ってくれ、マットレスを買い換えることに。
一緒に見に行き、質の良いマットレスを買ってくれた。すると、1~2週間後にはぐっすり眠れるようになった。

彼に後からこの時のことを聞くと、「別れることになるかもしれない、やばい」と思ったそうな。単純にベッドが良くなって相手の動きに影響されなくなったということもあるが、それだけではなく、自分が困難にぶち当たった時に、2人の問題として捉えて論理的に解決しようとする姿勢に対しても安心したのだと思う。今では彼が隣にいないと眠れない。

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無事ベッドの問題が解決した後、すぐまた別の問題が起きた。私は“良い彼女“でいたくて、料理を朝晩作っていた。
そんなおままごとをしてから、1~2週間があったある日、ついに限界がきた。
「良い彼女でいるのがしんどいから別れたい」と伝えると、料理なんてする必要はないから別れないでと言われた。

彼はそもそも食に対する興味がなく、ご飯は食べても食べなくてもいいし、なんなら私が作った分、洗い物などをしてあげたくなるので、買ってくる方が彼自身も罪悪感がなくて楽だと。確かに洗い物は俺がやると言うので、やってもらっていた。彼は私の作った美味しい美味しいとご飯を食べていたので、てっきりそうしてほしいものと思い込んでいた私は正直びっくりした。作ってくれるのは嬉しいが、無理はしなくていいというのが彼の本音だった。

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この時の私は、自分が無理をしなければこの関係は成立しないのだと思い込んで、知らず知らずのうちに無理をして感情を溜め込んでいた。なかなか自分が思っていること、感じていることをその時その時で、自分で受け止めること、それをその都度相手に伝えていくことは結構難しい。
一緒に仲良く暮らすコツは、自分をまず大切にすること、その上で相手も大事にするために話し合うことだと学ばせてもらっている。

「相手の気持ちを汲み取ること」「察すること」は美徳のように感じるが、その答え合わせはしないことが多いのではないか。食い違ったまま、終わりを迎えるのは悲しい。
話し合いの大事さを改めて感じている。話し合いで感覚の違いに気づいたりするのは、互いの理解が深まって楽しい。
一緒に暮らすことの喜びは大きいからこそ、話し合いも一緒に楽しんでいきたい。