皆さんは、どんな性教育を受けてきたか、覚えているだろうか。
私は月経や妊娠の仕組みなどを、小学校の保健の授業で習った。これを知ることは、男女ともに必要で大切なことだと思う。でも私には、こどもたちにもっと知ってほしいことがある。
それは、触ったらダメな場所があるということ。

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私は、児童館でこどもを見守るアルバイトをしている。
先日、一緒に話したり遊んだりするうちに仲良くなった小学二年生の男の子が「えいっ!」と言いながら、私の胸を触ってきた。悪びれることもなく、仲の良い人にしかしないスキンシップの一種だ、と言わんばかりの顔で。

この子以外にも、座っている私の膝を枕にして寝っ転がる男の子や、ハグをしてくる女の子、髪の毛をしきりに触ってくる女の子もいる。
これらは全て突然されたことで、どの子にも「触っていいよ」と言っていない。やめてと言ってもすぐにはやめてくれないし、拒否して離れても時間を置いてまた同じことをしてくる。

この様子に対して、「小学生だから仕方ない」「女の子同士ならあり」と感じてしまいそうだ。
でも、私は悲しくなった。この子たちがこのまま大きくなったら、と想像すると悲しくなった。
大人になるまでに、人との距離の取り方や触れてはいけない場所を、誰かから教わった人は少ないように思う。どこで知ったのか覚えていなくて、ただなんとなく知っているだけ。これを知らずに大きくなったら、知っていてもその大切さを分かっていなかったら、悲しい。

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日本では、痴漢に関する検挙件数は年間3000件近く。被害に遭っても通報しない人や、気付かないうちに被害に遭っている人も多く、実際は想像をはるかに超える被害者がいるだろう。

被害に遭うと、通勤や通学ができなくなったり異性に抵抗感を感じるようになったりと、精神的なダメージを受ける。その一方で、被害の相談や通報をしにくいと感じている人が多いのが現状らしい。また、周囲で目撃しても何も行動しない人も多いだろう。
私は痴漢を目撃したことがまだないので、どんな行動をとれるのか自分でも分からない。加害者を捕まえたり被害者に声をかけたりするのには、かなり勇気がいる。

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最近は、痴漢を減らすための活動が増えてきている。
被害者が周りの人に被害に遭っていることを知らせることができるアプリがあったり、「痴漢は犯罪です」と書かれている缶バッジが作られたりしている。

だけど、私はなんだかもやもやしてしまう。これらの活動も、インターネットで調べて出てくる対策方法も、被害者や被害に遭いそうな人が、気を張って生活することを強いられているような印象を受ける。痴漢は無くならないから被害に遭いたくなかったら勝手に対策してね、と言われている気分。
もちろん何もしないよりは、できることをした方が良い。それは、分かる。だけど、もやもやしてしまう。

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もやもやしているうちに、幼稚園や小学校でプライベートゾーンについて教えてくれたらいいのに、と思った。
プライベートゾーンとは、水着で隠れる部分と口、つまり触ったらダメな場所のこと。こどもを性犯罪から守るために、見せたり触らせたりしてはいけないと教える人が増えているようだ。これを教えるときに、見たり触ったりするのもダメなんだと言うことで、長い目で見れば痴漢をはじめとする性犯罪を減らすことに繋がると思う。

これが、その子にとっての当たり前になれば、大きくなってから魔が差したり我慢できずに触ってしまったりなんてことはないと信じたい。

でも、今すぐ幼稚園や小学校でこれを教えてもらえるようにするのは難しい。
そこで、ひとつお願い。こどもがいる方は、ぜひおうちで話をしてほしい。
各家庭で性教育に関する考え方はそれぞれだと思う。それでも、誰にも相談できずに悩む人、恐怖で生活がままならない人を、ひとりでも減らすために必要な教育だから、話をしてみてほしい。