今日は2月下旬、私は8ヶ月後に離婚することが決まっています。
夫の転勤が終了するまでの8ヶ月という期間が、決まったはずの離婚を変えてくれるのか、それとも未来は変わらないのかは分かりません。

結婚のきっかけとなった夫の転勤に帯同するために仕事を退職し、今は専業主婦をしています。キャリアを諦めてまで選んだ夫との結婚生活がこんなにも短くあっさりと終わることを、1年半前の新婚の私は想像もしていませんでした。 

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私は青少年教育に関する行政機関に勤めていました。そこは私が大学生の頃から働くことを希望していた団体で、大学卒業後いくつかの職歴を経てやっと入職できた職場でした。

入職してから1年程経った頃に彼氏の転勤が決まり、それをきっかけ結婚しました。結婚後も彼についていきたい気持ちと、憧れだった職場でもっと経験を積みたいと思う未練でしばらく退職するかどうかを決められずにいましたが、退職を後押ししたのには少なからず寂しさのようなものがあったのだと思います。

職場の上司との雑談に登場する、大切にされている奥様に憧れ、私も最愛の人に守られる存在でありたいと思うようになりました。さらに、働き盛りの社会人夫婦が流暢に連絡を取り合うことは容易ではなく、夫が先に転勤先に赴いてから日数を重ねるに連れ、連絡の頻度が下がっていた頃でもありました。 

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入籍した当初、「夫」という存在は肉親以外の絶対的な味方であると信じていましたし、世の中にそのような存在が増えたことに対して安心や喜びを感じていました。しかし実際の生活では、働く夫と専業主婦の私の間には見えない差があります。
夫の転勤先で一緒に住み始めて半年ほど過ぎた頃に起きた口論の際に「主従関係があるのは仕方がないことだ」と言われてしまいました。きっかけは些細な事で「私のスケジュールも含めて予定を組んでほしい」というようなことだったと思います。長期休暇の予定や休日の過ごし方などは夫がすべて決めていたので、それを窮屈に感じた私からのささやかなお願いでした。
私は驚きました。この人は自分たち夫婦の間に「主」と「従」の立場の違いがあり、さらに夫自身が「主」であると思っていることに大きなショックを受けました。夫とこんなにも考え方が違い、分かり合えない存在なのだと思うと、途端に夫が怖い存在のように思えて単身赴任していたときよりも大きな寂しさや疎外感を覚えるようになりました。

そうなってしまえば、私から不満や寂しさを伝えるのが怖くなり、一緒に住んでいても「この人は私のことを理解しないんだ」という孤独感を抱えて過ごしています。

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他人に自分の将来を任せた結果、その人との関係が破綻してしまえば人生はお先真っ暗です。夫と生活することすべてを振り、キャリアまで諦めた私が夫と離婚することが決まれば私にはなにも残りません。

人生は「選べなかった選択を後悔する毎日」 ということに気づきました。夫との生活を選んだのは私ですが、結局夫の人生とは切り離されて考えられてしまうのです。

後悔しない将来を作ることができるのは、今を生きる私だけです。他人の人生のために生きるのではなく、 自分の将来のために強く生きていきたいと思います。