「繊細さん」な私のコンプレックスを肯定してくれた、小説家になる夢

私の夢は、小説家になること。
読んでくれる人に、驚きと感動を与えるような作品を書きたい。
すぐに芽は出ないかもしれないけれど、それでもコツコツと努力を続けていきたい。
そんな思いを抱きながら過ごすこと数年。
短編でいくつか形にできた小説はあるものの、どれもまだ納得のいく出来ではない。
応募できるクオリティまでもっていきたいので、時間はかかるけれど自分のペースで頑張るのみ。
小説家には、性別や年齢などといった制限はない。
誰にでもチャンスはある。
焦らずに「これだ!」と思えるものに仕上げたい。
そうすれば、小説家への道がまた一歩近づく。
小説を書くようになって、変わったことがある。
それは、自分のコンプレックスを活かせていること。
私はHSP、いわゆる"繊細さん"。
場の雰囲気を崩さないように、気を遣いすぎる。
相手のことを優先し、本音を隠して我慢する。
大きな声や音に過敏に反応してしまう。
他にもたくさんの特性があって、非HSPの人と比べると心身の疲労が溜まりやすい傾向にある。
そんな思いをしながら、毎日を過ごしていた私。
「何で私はHSPなの?」
「いいことなんて一つもないよ!」
周りと自分を比較して、いつも嘆いていた。
私は、自分がHSP気質であることを短所だと思っていた。
でも、それは違うと気づいた。
むしろ、小説を書くために私に与えられた力なのではないかと感じるようになった。
まず、周りをよく見ながら行動できる点。
近くにいる人の癖。
たまたま聞こえてきた会話。
ふと電車の窓の外に見える景色。
他にも、ストーリーに使えそうなヒントを、日常の中からたくさん見つけることができる。
また、感受性が強く表現力が豊かな点。
周りの人が何とも思わなくても、私には珍しくて輝いたものに見えることがよくある。
それを、誰にでも分かるように例を挙げたり、身近なものを組み合わせたりしながら表現する。
これらは、私の特技と言ってもいいのかもしれない。
それならば、私がずっと悩んできたHSP気質は、短所なんかじゃない。
繊細で少し疲れやすいからと言って、すべてをマイナスにとらえる必要はなかった。
「みんなと違うのはつらい」
「私も普通になりたい」
そう思い続けて生きてきたけれど、自分の特性を長所として認めてあげていいのではないかと思う。
小説家という夢があったから、私はコンプレックスをプラスに変えることができた。
「今の私でいいんだ」と思うことができるようになった。
もし、この夢に出会うことができなかったら、きっと私は今もずっと自分の殻に閉じこもっていた。
前向きに考えられるようになって、本当に良かった。
学校の作文とは違い、文章を書くのが上手なだけでは成り立たないのが小説。
私の観察力や表現力は、きっとプラスになると信じている。
まだまだ他にも足りないものはあるけれど、もっと小説を書き続けて自分の課題を見つけていきたい。
夢を叶えるその日まで。
何年かかっても構わない。
私は絶対に諦めない。
私のこの人生で、必ず小説家になってみせる。
そして、HSPについて多くの人に知ってもらえるような作品も世に出せたらいいなと思う。
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