私は、毎日お風呂に入ることを困難に感じている22歳の女性。私が毎日お風呂に入れなくなった原因は、うつ症状だった。だが、原因がわかるまでは、自分を責め、自分を追い込んでいた。今回は、私がお風呂に入れなくなっていく過程と現在どうなっているのかを書く。

「お風呂に毎日入れないなんて、不潔……」、「気持ち悪くないの……?」と、思っている人も多いだろう。私も思っている。不潔だと自覚しているし、不快感だってある。健康のためにもお風呂に入ったほうがいいと思っている。入れるものなら、毎日お風呂に入りたい。でも、入れない……。そんな葛藤を抱きながら生きている。

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今ではお風呂に毎日入れない私も、以前は毎日お風呂に入っていた。それが徐々に、入るのはしんどいけどギリギリお風呂に入れたというようになった。そして、次の日が休みだからと入浴を諦めるようになった。連日お風呂に入れず、毎日は無理だと悟ってドライシャンプーでごまかすようになった。最後は、ドライシャンプーもできなくなり、お風呂に入っていないから外に出られないという状態になっていた。

最初は忙しすぎるスケジュールのせいだと思っていた。確かに、スケジュール的なしんどさもあったのだろう。だが、何もせず過ごした休みの日ですらお風呂に入ることが難しかった。だから、「お風呂にも入れないだらしない人間」、「怠惰な生活を送っているダメ人間」と思っていた。

その時、私が抱えていたお風呂以外の困難は、買い物ができなくなくなっていたことだ。以前は献立を考えながら買い物ができていた。だが、この頃はスーパーで何を買っていいのかわからず空のカゴを長時間抱えていた。「こんな簡単なこともできないなんて……」、情けなくて帰り道に涙が出た。

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その後、この2つのエピソードを精神科で話すと、「うつ症状の『判断力の低下』が起きているのではないか」と医師から言われた。入浴も買い物も、手順を考えながら行動しなくてはならない。「考えながら何かをすることが難しくなることは、脳の機能がうまく働かないことが原因で、あなたが怠けている訳ではない」と言われた。そう言われたものの、この時の私はいまだに「私がだらしないだけなんです……」と、自分のことを責めていた。

投薬治療を始めると、うつ症状が少し改善された。この時に初めて、「本当に、脳の病気だったんだ……」と実感した。「私は怠けていたわけじゃない!」と、ようやく思えるようになっていた。以前のような、お風呂に入っていないから外に出られないということはなくなった。

今は、週に5日入ることを目標にしている。次の日が休みだとお風呂に入らないこともあるし、無理な時はきっぱり諦めるようにしている。そして、負担になっていた手順を減らした。ボディソープを押すだけで泡が出るものに変え、ドライヤーをやめて自然乾燥に切り替えた。その結果、毎日お風呂に入れている訳ではないが、社会生活が困らない程度には回復した。

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そんな私から伝えたいことは、お風呂に入ることがしんどいと毎日のように感じ始めたら「もしかしたら、うつの症状かも?」とこのエッセイを思い出してほしいということだ。そして、私が医師から言われた、「怠けている訳ではない」という言葉を、どうか自分自身に言ってあげてほしい。

私と実際に会ったことがある人は、「まさか、あのAちゃんが毎日お風呂に入っていないなんて!意外!」と驚くことだろう。同じくうつの当事者に、「実は私も、お風呂に入れてないんだよね」と伝えたときにも驚かれた。「Aちゃんはちゃんと入れてると思ってた!」と。驚いて当然だ。だって、私は普段バレないように隠しているのだから。お風呂に入っていないことに対して、だらしない、不潔、などと思う人が多いことを知っている。私自身も、うつの症状だと知る前は、同じような考えを持っていた。だから、隠す以外の選択肢がなかったのだ。

きっと気づいていないだけで、お風呂に入ることがしんどいと思っている人は案外身近にいると私は思う。現に私がそうなのだから。そして、うつ症状は誰にでも起こりうること。だからこそ、「自分にも、他人にも、お風呂に対して完璧を求めすぎないでね」と私は言いたい。