大学を卒業してから友達と話が合わないと感じることが増えた。

たとえば、学生時代の友達とは卒業後に会った時に話が噛み合わず、少し不快な気持ちにもなってしまった。

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話が合わなくなってしまった原因としては、お互いの就職のタイミングが違っていたことがあると思う。友達は卒業後に新卒で就職していたが、私は他の人より就職のタイミングが遅かった。

私は卒業後、しばらく家で勉強や就職活動の準備、アルバイト等をしながら過ごしていた。当時は他の人と同じ時期、同じ形態で就職ができなかったことに引け目を感じ、焦りや不安でいっぱいだった。

そんな時期に会ったからこそ、友達の言葉で不愉快になってしまったのだと思う。

友達から出てきた「会社に入ってからの人間関係が~」「社会人になって~」という言葉がピンと来なかったのもあるし、何よりも隣で同じ講義を受けていた友達がどんどん先に行っているようで辛かった。

一緒に頑張っていたのにどこが分かれ道だったのだろう、自分はどうしてこうなったのだろうと考えてしまった。

友達とは美味しいご飯を食べ、素敵な観光地に来たのに、どこか心は満たされず、楽しいふりはしながらもしんどかった。

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結果的には疎遠になってしまったが、もう無駄な気を遣わなくて良いという気楽さもある反面、プツンと縁が切れてしまったような寂しさも感じた。

その後はあまり人と疎遠になりたくないと思ったし、友達を失うのは怖かった。

だが、最近中高時代の友達とも話が合わなくなっていると感じている。

グループには色々な性格の子がいるが、中でもおしゃべりな子が目立つことが多く、私はその子が少し苦手だった。

ただ、グループ等の大人数の場だと自己主張の強い子に注目が集まりやすい。

その子の話には返信や称賛的な反応がある一方で、私の話は聞いてもらえなかったり、返信がなかったりということがあった。それはおそらくタイミングが悪かったり、同じような話題のときは自己主張が強い方の子がインパクトが強くなり、私の話がかき消されてしまったのだと思う。

でも、わざとではなく偶然だとしても書いたり発言したりしている私には感情はあるから、無視されてしまうのは辛かった。

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そうしたプチストレスが溜まっていき、しんどさや怒り、辛さで泣き出したくなったこともある。

以前から自分の気持ちを我慢してしまうことが多かった。本当は自分の話を聞いてもらいたかったのに無理やり抑えこんで、友達の話を聞いたり、嫌だと思うことを嫌だと言えなかったりした。

また思春期頃から自分に自信がなく周りを見ては「みんな凄いなぁ。自分はだめだな。」と落ち込んで卑屈になっていた。

その一方で自信満々に何かを語る友達を見て、どうしてそんなに自信過剰なの?と嫌な気持ちにもなったが、内心羨ましかった。

でも、もう自分の気持ちを抑えつけるような生き方は終わりにしたい。

純粋で良い子で悩みがなさそうとよく言われる私にも真っ黒な感情がたくさんある。

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人と話している時にも、「この子は苦手だなぁ」「この発言は気持ち悪い」「自分の事ばかりでうるさいよ」「この発言ってマウント取りたくて言ってるの?」…色々な感情が心で渦巻いている。

今までそのような感情は悪いものだと閉じ込めて、人を嫌いになってはいけない、皆に良い顔しなければいけないという正義感でコーティングして、笑顔で人と接してきた。

でもこれからは、自分の黒い感情も悪いものではないと受け入れ、自分はこう思ったんだと客観的に認識するようにしたい。

そして、やられっぱなし言われっぱなしは悔しいから、悔しさを晴らすことを考えたい。

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今思う悔しさを晴らす手段は、自分のやっていることに誇りを持つこと、自分の武器を見つけ自分を好きになることである。

自分を好きになれば、友達から何をされても何を言われても、今ほど動揺しなくなるのではないか。

そんな考えもあり、ずっと読者として楽しんできたこのサイトにエッセイを投稿してみた。エッセイを通して、自分にしかできない表現を見つけ、自分を成長させたいと思っている。