コーヒーの概念が変わったのは、フィンランドに行った時だった。

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それまではコーヒーは苦くて苦手。

カフェオレは大好きだけど、 コーヒーはどうしても飲めなかった。

大人になると飲めるようになったっていう人もいるからいつか楽しめるようになったらいいなと思っていた。

そんないつかは思っていたより早く訪れた。

20代前半にフィンランドに行った時だった。

フィンランドはコーヒーが文化のひとつ。消費量は世界の中でもかなり多い。仕事中もコーヒー休憩があるほど。

1日に8杯飲んでも普通。カルチャーショックを受けた文化のひとつだった。

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よく観察していると、ただコーヒーが好きというよりもむしろコーヒーとともに過ごす"時間"に価値があるようにみえてきた。

自分と向き合う時間をフィンランド人は大切にしていて、カフェで過ごす時間も必要不可欠な存在なのだろう。

フィンランドは幸福度ナンバーワン。

いろんな要因があるのだろうけど、コーヒーが文化のひとつとしてあるのは大きく影響を与えているように思う。

ほっとひと息つくことで気分が変わってやる気が高まることは誰だって経験があるはずだ。

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実際、フィンランドで有名な公共図書館であるオーディーでは、カフェが設置されている。

コーヒーを片手に本を読んだり仕事をしたりしている。 

日本のように図書館では飲食禁止といった窮屈な決まりはない。

どこまでもリラックスできる空間が再現されているのはコーヒーのおかがといっても過言ではない。

フィンランド滞在中 いろんなカフェに行ったけれど、印象的だったのがFazar cafeだ。

チョコレートで有名なFazar。それはそれは美味しかった。

レジで驚くのは飲み物とケーキを注文しているにもかかわらず、店員さんがコーヒーorティーときいてくることだ。

飲み物とは別にコーヒーが位置付けられていることに気づかされる。

日本でいうところの「水」なのだろうか。

フィンランド人はコーヒーと飲み物ふたつをオーダーしていた。 

欠かせない存在なんだろうと思うと微笑ましくもなった。

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カフェでの過ごし方は皆自由だった。
ぼーっとひとりで過ごしている人もいるし、ファミリーで団欒を楽しんでいる人もいる。

あるいはカップルがキスをしていた。リラックスできて自然体でいられる空間。

カフェはそんな場所でコーヒーはそのアンカーにさえなっているのではないかと感じた。

私はコーヒーが苦手だったから、躊躇していたけれどある時コーヒーをもらって飲んでみると、すごく飲みやすく感動した。

日本のコーヒーと何かが違うのかも。

あるいはフィンランドという空間がそうさせてくれているのかもしれない。