私は結婚式を挙げ、新婚旅行にも行きましたが夫とは数年事実婚でした。理由の1つとしてお互いが名字を変えたくないという思いがあったからです。
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そんな中今年半ばに夫の海外赴任が決まり、夫から一緒についてきてほしいといった声もあったので帯同を決めました。しかしここで問題が発生しました。夫の赴任先の国は法律婚でないと配偶者ビザが取得不可だったのです。
夫の赴任日は決まっており、夫が改姓すると赴任日までにビザ取得が間に合わないこと、私の方が後から帯同することから私が改姓をしなければなりませんでした。どうしても改姓したくない私は配偶者ビザではなく違う種類のビザで帯同できないのか色々なところに問い合わせをしたり調べたりしました。
しかし、金銭面、取得期間、ビザの種類によってできることできないことなどを検討した結果配偶者ビザ以外選択肢が難しく、泣く泣く改姓をしました。選択的夫婦別姓制度の話題が出ると旧姓に法的拘束力を持たせればいい、旧姓使用でなんら問題がないといった声もありますがそれは日本国内だけの話です。
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海外で働く人、暮らす人は戸籍名が全てです。パスポートの作成もビザの取得も旧姓ではできません。よく国内だけの小さな話をする人がいますがもっと大きな枠組みで問題点を見てほしいと思います。
改姓をしてからはしばらくショックで体調を崩しました。今でも夫に名前を変えたくなかったと話をすることもありますし、私は今の名前を受け入れるつもりもありません。2人で話し合った結果、名字が違っていても2人の認識はこれからも家族であり夫婦であることから海外赴任が終わったら事実婚に戻ります。
そもそも選択的夫婦別姓制度が日本にあればこんな悩みもなかったとずっと思っています。よく子供の姓が別姓になるのは家族の一体感がなくなるという意見も出ますが私は名字が一緒か違うかではなく家族でどう時間を過ごすかが家族の一体感を作るものだと思います。
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私は子供の姓が必ず自分と一緒でないと嫌という感覚もありませんし、仮に親が別姓だったとしても家族に変わりはなく嫌という感覚もありません。現在住んでいる国には身近に様々な国出身の方がおり、その人達が通う英語教室に私も通っています。授業の一環で自己紹介と出身国の紹介があり、みんな自分の名前の名字についても話をしてくれました。
「私は結婚したけど名字を変えていないよ」「僕は複合性にしたよ」といった様々な選択肢がありそこから選んで決めた話を聞いて心底うらやましく思いました。なぜお互いが名前を変えたくない場合は片方が我慢をしなければならないのでしょうか。
同姓がいい夫婦は同姓を選択でき、別姓がいい夫婦は別姓を選ぶ、選択肢のある社会になってほしいと強く感じています。たかが名前と感じる人もいると思いますが私にとっては20数年大切にしてきたたった1つの名前です。私は自分が味わった不快感や悩みを他の誰にも同じ思いをしてほしくないので選択的夫婦別姓制度の早期導入を望んでいます。