いつでもだれに対しても、正しく接することは難しい。
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学生だった時も苦手な授業とかテストとか嫌いなことはたくさんあった。
だいたい私が嫌いなことは周囲の友達も嫌いで、なんとなく文句を言いながら乗り越えきた。でも、社会人になってからは、そんな乗り越え方ができないような気がしている。同じ思いを共有できる友達にいつでも会えるわけではないし、働いていてお金をいただいている以上、文句を言ってはいけないと思っている。周りには気軽にうまくこなしている人もたくさんいるのだと思うと悔しい。同じようにうまくできたらと思うけど、いまいちうまくできない私には、嫌なことを乗り越える方法が必要だ。
私が楽しく生活するのに必要なものはなんだろかと、金曜日の帰りの電車の中でふと考える。収入やお仕事内容、人間関係、あげれば切りがないし、私より上にいる人も下にいる人もきっとたくさんいる。誰がどのくらい幸せなのかを比べることはできない。
私が幸せだと感じる方法ってなんだろう?
働き始めてから、同期の友達を誘っていろんなことを経験してみた。学生のころからの定番だったカラオケやちょっとおしゃれなカフェとか、背伸びした旅行とか、そのどれもが、楽しかった。でも、スケジュールとか準備とかの手間を考えるともう一度やりたいかと問われると、回答は微妙だ。いろんな経験をして分かったのは、雑誌やSNSでよく取り上げられているストレス解消方法や後悔しない生き方は、人を選ぶということだった。
だから私はまだ、楽しく生活するために必要なものを見つけられずにいる。今こうやって、思いや考えをまとめる作業は苦ではないけど、5日間のお仕事を乗り越えるには足りない。
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そうやって試行錯誤していく中で、知ったことがある。それは、私は1つのことに集中するのは向いていないということだ。これは、楽しく生活する他のための方法にも言えることで、例えば1日かけて遊びに行くとか、数日間のお休みをフルで使って旅行に行くことは、どちらかというとストレスだった。
そんな私がたどり着いた今知っている一番の方法は、いくつかのやりたいことを少しずつやってみる方法だ。読みたい本やマンガ、聞きたい音楽、見たい番組、すべてを、終えることなく少しずつかじってみる。その日の気分によって終わることもあるし終わらないこともある。始めたころは、途中で止まっている本や履歴に罪悪感を感じるかと心配したが、ストレスはなかった。
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やりたいことをたくさん準備して、気が向いたことに手を出してみる。そんな方法が、今の私にとって一番の楽しく生活する方法だと思う。学生だった頃に宿題や課題は提出日よりずっと早く終わらせていたせっかちな私にとって、驚くような方法だ。でも、その反動か期限を決めず、自由に進められるこの方法はその時にやりたいこととこれからやりたいことのどちらもあって、次のお休みまで、楽しく過ごせるとっておきの方法になった。