憧れの香港で感じた後悔。だけど半年後、私は再び香港を訪れた

61歳の私は、今までいったい何度香港を訪れただろう?
もう数えきれない。
コメディーやカンフーの映画で見ていた香港。
返還前にどうしても行きたくて、1996年、私はひとりで、初めて香港に向かった。
夜9時頃に到着。啓徳空港からタクシーに乗ったが英語は通じず、運転手に地図を見せネイザンロードにある宿泊先のホテルの場所を伝えた。
ホテルの手前で運転手が車のドアを開けた時、他のホテルの客引きらしき男たちが、私に詰め寄ってきた。
運転手が助けてくれたが、怖かった。ホテルの部屋に着いた私は、香港に来たことを後悔した。
せっかく来れた香港で気持ちを切り替え店に入ってみれば言葉が通じず、嫌な顔をされて落ち込むこともあったが、乗りたかったフェリーやトラム、2階建てバスに乗って様々な場所に行き、食べたかったものを食べるうちに後悔の念はなくなっていた。
半年後、私は再び香港を訪れた。
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