阪神淡路大震災の年に生まれたため、阪神淡路大震災の様子は教科書でしか見たことがない。
記憶にあるのは新潟県中越地震で、連日テレビで地震の様子が報道されるのを見ていた。地震前の様子と地震後の様子がテレビで映し出されるのを見て、1回地震が起きただけでこんなにも大きな変化が起こるのかと思った記憶がある。避難所の様子もたくさん映し出され、 一瞬で日常が変わってしまうことを知った。

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東日本大震災は、私が住んでいた地域も揺れたが大きな被害はなく、連日テレビで被災地の様子を見ていた。
画面越しではあるが、人間では太刀打ちできない地震の持つ強大なパワーに恐怖を抱いた。

就職で関東に来て一番驚いたことは何かと問われた時に、東日本大震災の捉え方と答えるかもしれない。
実際に会社で話を聞くと、多くの会社の先輩や上司はすでに社会人になっており、会社で働いていて、地震が発生してすぐは電話やネットが使えない中大変な時間を過ごしていたと言っていた人もいた。
地震発生後しばらくは、電力制限がある中でも目の前の仕事を止めることはできず、しかし同じ日本の中で肉体的、精神的に苦しい人がいる状況で、自分は仕事だけを行っていていいのかと思うこともあったと言っていた。

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地震が起きるといつも考えてしまうことが、1人の時に地震に遭いたくないということだ。
小さな地震でも、夜寝てる間に発生して揺れで目を覚ますことがあると、その後不安で眠れなくなる。
もし大きな地震が起きて、電話もネットも遮断され、誰とも連絡が取れない状況になったら不安でたまらなくなると思う。

ここ数年大きな地震が起きるのは長期休みのタイミングが多かったので、地震が起こったらその地方に帰省してるであろう友達に連絡を取った。
その時私は家族や友達と一緒だったので、心配する側に回っていたが、もし自分が1人の時に大きな地震が来たら心細くてたまらないだろうと思う。
震災が起きるたびに心のつながりを持つ人がたくさんいることの大切さを実感する。

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そう遠くない未来に南海トラフ地震が来ると言われている。
ただ怖がるだけでなく、こういう時はどうするかということを考えたり、避難訓練を真剣に行ったり、普段使い慣れた道でも危険な場所がないか確認することが大切である。
大きな地震が起きた時はどうするか家族と話をしておくことを日頃から心がけようと思った。

一度出張先で地震にあったことがある。免震構造の建物にいたので、普段と違う揺れ方をして不安になり、慣れた場所じゃないのでとても心細かった。
どうしても地震が来るのは家や会社など長くいる場所で起こることを想定しがちだが、出先でも起こることを想定しておかないといけないと思った。

今過去の震災で苦しんでいる方には、1日でも早い平穏の日々が訪れることを願っている。
地震が1回起きると、日常が崩れ去ってしまう。何気ない毎日が送れていることに感謝したい。