異動のおかげで整骨院通いを卒業。セルフケアを大切にしたい

昨年度までは仕事が忙しく、1日10時間以上パソコンの前に座っていた。そうすると抗えないのが、肩こりや首のこりや痛みだった。
会社でトイレに行く暇さえないくらい、会議が続くという状況になっているのだから、ゆっくりとストレッチをしたり、仕事の合間にちょっと散歩してみるといった休憩はなかなか取ることができなかった。そのため、首の痛みと肩こり、さらには腰の痛みを解消するために整骨院に通っていた。
通い始める際にカウンセリングとともに写真を撮った。姿勢が悪くなったとは感じていたのだが、ストレートネックに反り腰、猫背や骨盤の歪みがあり、整骨院に通う人のお手本のような姿勢の不調を抱えていた。
早速施術を受けてみると、コリの解消はもちろん呼吸も楽になって驚いた。筋肉の位置や骨格の矯正はキツいこともあった。しかし、学生時代は部活をやっていたが、整骨院に通うという発想がなかったので一度も行ったことがなかったが、もし通っていれば筋肉の可動域が広がったり、柔軟性が上がって、もっと結果を残せていたのではないかと思う。同世代の先生もいて、友達や普段の仕事以外とは違う感じで、施術をしてもらいながら話すのは楽しかった。
一番残業が多かったときは毎週末通っていた。施術の時間は、マッサージと姿勢矯正で1時間にも満たないのだが、体力を回復したい休日に出かけるということが億劫だった。外科や歯医者といった病院などで気になる待ち時間はほとんどなかったので、1時間後には次回の予約を取って退店していたので、予定は組みやすかった。
しかし、どうしても土日のどちらかに、準備と移動時間を含めて2時間絶対に予定を空けなくてはいけないことがだんだん負担に感じてきた。
時間だけじゃなくてお金もかかる。残業代を全て整骨院につぎ込んでいるというわけではなかったが、長時間働いているから整骨院に通っているのだと思うと、なんとなく虚しくなるのだった。
あるとき20代前半の先生に、どんな話題であったか忘れてしまったが、「高山さんはとても若いです。70代以上の方と接することも多いので」と言われ、私のような20代後半が来てるのは場違いなのかもと思った。
そこでできるだけ整骨院に通う頻度を落とそうと思って、肩甲骨のストレッチや動画を見ながらヨガをしてみたが、続かなかった。もちろんヨガやピラティスに通うことを先生たちからおすすめされていたが、残業続きの中、新しいことを始める気力はなかった。
転機は部署異動で訪れた。部署異動したことによって業務内容が変わり、パソコンの前に座っている時間が減り、肩や首が痛くなることが減った。残業時間が減ると、心にもゆとりができ、仕事の合間や仕事終わりにストレッチをすることもできるようになった。
その結果、異動してすぐは整骨院に1ヶ月に1回の頻度で通っていたのだが、やがて 整骨院に行かなくてもしんどいと感じなくなるまでになった。整骨院をやめてみると休日が、気持ち的にも余裕が持てているような気がした。
もうすぐ整骨院を卒業して1年が経とうとしている。先生方とのおしゃべりが懐かしく感じるが、しばらくは整骨院にお世話にならないようセルフケアを頑張りたい。
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