3年ぶりの仕事は国勢調査員。疲れとストレスで起き上がれなくなった

夜というか朝の三時、頭痛で目が覚めた。頭痛で目が覚めるなんて初めてだと思う。家の中では2歳児なので、あちゃまいちゃいよぉ〜とひとしきり騒いだ。しかしリアルは三十路なのであやしてくれる優しいママもパパもおらず、自分で痛み止めを飲んで寝た。
7時、頭が痛い。ピルを飲んでいるので血栓系の頭痛だったらどうしようかと思ったが、視界やろれつ、手足に不自由はないため大丈夫⋯と思いたい。3時の段階で日和って痛み止めを半分しか飲まなかったからだろうか。もう半分を飲んで横になる。今日は月に一回、楽しみにしている講義の日だ。頭痛ごときで休みたくないが、頭痛には不慣れなので痛みがあると講義は辛いだろう。そもそも風邪などであれば家から出ないのが得策だ。ウイルスをまき散らすバイオテロリストにはなりたくない。
この体調不良の原因は大方予想がついている。仕事だ。3年ぶりくらいに働いている。と言っても国勢調査員なので、期間内に定められた仕事をこなせば良い。かなり時間的に融通が利く。決められた時間に定期的に、という働き方がデフォルト体調不良の今の私には難しいので、ありがたい働き方である。
しかし業務内容としてはハードだったのだろう。重いし、怒鳴られるし、暑いし。物騒な世の中なので不審者扱いされるのは致し方がないが、怒鳴られるのはなんか違う気がする。でも優しくされると心配してしまう。どうするんだ私が悪い人だったら。とはいえ優しくしてくれた人たちはありがとう。良いことがありますように、どうかその優しさが悪意にさらされぬようにと願ってやまない。そんなこんなで第一の山場を越えたところなのだが、そこで疲れがどっと来たようだ。
まぁ多分、風邪でもなんでもなく疲れとかストレスだと思う。熱を計ったらThe平熱であった。咳やくしゃみ、鼻水辺りの症状ならばさておき、頭痛だけならウイルスまき散らし野郎にはならないだろう。私は講義を受けたい。
しかし思いとは裏腹に頭痛は治まらず、何より一向に体が動かなかった。ちっとも起き上がっていられない。水分補給やトイレもやっとやっとだ。分かっている、講義どころではない。ワンチャン、一休みして午後からでも参加できないかと思っていたけれど、無理そうだ。
私はなんのために生きているのか。楽しみにしていた講義に参加できないであろうことが確定し始めて、泣いた。なんで働いているかってお金のためである。お金がなければ生きていけない。分かっている。でも生きるためのお金を得るための労働で、生きがいのひとつを楽しめない状況になっている今は一体なんなんだ。大事なのは何なのか。なんのために生きているのだ。
辛い。これらは全て、ひとえに私の体力がないために引き起こされている。体力がないから限られた働き方しか選べず、体力がないために働くと仕事以外には何もできなくなる。ここのところはまだ応募できたであろうに年齢制限を理由にかがみよかがみの執筆をサボった挙げ句、それ以外の書き物も出来ていない。旅行記を書きたいのに旅行が終わってから随分経ってしまった。日々記憶は薄れるし、締め切りは待ってくれないし、働かなければ生活していけない。もう一体私は何のために生きているのか。
こういうのが生きづらさと言われるものなのだろう。人それぞれとは言うものの、自分には出来ないようなスケジュールで日々を生きている人を見ると、羨ましいったらありゃしない。
だけど、そんな生きづらさを抱える私にしか書けない文章がある。と言いたいところだが、そういう充実した生活を送っている人は、それはそれはセンスの良い、評価されるような文章を書いたりするし、もちろん文章を書く体力もあるのである。対して私は誰が読むのだと思いたくなるような、ネチネチと鬱々とした文章を書く。そして最近では文章を書くまで至らない日々も多い。もう何一つとして勝てない。勝ち負けじゃないんだけどそう思ってしまう。
このように体調が悪いと考えにまで影響してしまう。そんな生きづらさを抱える私にしか書けない文章がある、と言い切れるくらいまでには体調を戻したい。書けるかどうかはまた別の問題である。
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