【今回のエッセイ】

ある時抱きついた時に「かわいいなあ、俺の彼女なってや」と言われた。「えー?笑」と笑って流した私。相手のリアクションは正直あまり覚えていないが、それ以降も仲良く過ごしていたと思う。

「彼女になって」。性的マイノリティへの差別に気付かせてくれた言葉

まい「中学時代、女の子にモーションかけられたことがありましたね」

益子寺かおりさん(以下かおり):前回もお話したんですが、ウチらはふたりとも10年以上もウォンビーロングに女子校で育ちまして♡私のいた女子校だと、女の子同士の恋愛も多かったですね。ウチの学校は「あの二人、お似合いだよね♡」みたいな公認のカップルもいたり。それが自然なことだと思ってたけど、今思えばオープンな環境だったのかもしれないなぁ。

中尊寺まいさん(以下まい):そうね、手を繋いで廊下歩いてる女の子たちもいたし、そういうことを変だとか、おかしいとも思ったことがなかったですね。

私も投稿者さんと一緒で、中学生の時の同級生にモーションをかけられたことがあって。一緒に帰りたい!って、毎日校門前で待ちぶせされたり、毎日電話がかかってきたり、靴箱に手紙が入っていたり…その時は「そんなに友達になりたいのかな?」くらいにしか思っていなかったんですけど、大人になってから周りにセクシュアルマイノリティーの知り合いも増え「あの子もそうだったのかもな」と思うようになりました。

その子に関しては、女の子だから、同性だからっていう以前に、ともだちんことして「ちょっとなあ」って思う部分があったんだよね。嘘をついてまで、まわりの友人を押しのけてまで二人きりになりたがったり、私が誰かと一緒に帰ろうとすると嫉妬したり。その所為で「まいちゃんモテモテ〜〜〜♡」みたいに周りからいじられるのも恥ずかしかった。

結果、恋愛に発展することはなかったけど、ただ、今でも彼女のことを忘れられないのは、冷たい対応をしてしまった、傷つけてしまったっていう思いが自分のなかに少なからずあるからなんだろうな。どうすればよかったんだろうなあ。彼女がしっかり告白してくれたら、何か対応は変えられたんだろうか……うーん。

かおり:学生時代とか子供の頃だと、仲が良くて距離が近くなると、ともだちんこ同士でも恋愛のような嫉妬心が芽生えて、取り合いになるみたいなケースもあったりするから、恋愛感情に気付くのってなかなか難しそうだよね。

まい:彼女はそのとき「恋愛感情じゃないから」って何度も言ってたんだけど、冗談ぽく性的な行為を求められたこともあったんだよね。私も子供だったし、深く考えてあげられるほどの余裕がなくて、きっと傷つけてしまったと思う。その後、彼女は転校してしまってね。私たちの学生時代は今ほどきっとオープンじゃなかったし、つらい部分はいっぱいあっただろうな。

かおり:そうだね、私の学校みたいに言いやすいオープンな環境だとしても、言えずにいた子もいたと思うんだ、思春期なら尚更。実際に当時そのことで悩んでいた友人もいたなぁ。

私の場合は逆に、自分が惚れたメンズが実はゲイだったということがあって、恋が実らず、ジュリアに傷心(ハートブレイク)してしまった経験がありますネ。その時に、性別もジェンダーも関係ない、その人自身をスキスキスーになるんだって実感したわ…!

かおり「親友をひとりのナオンとしてリスペクトしてます♡」

かおり:私は家族と同じくらい大事MANに思っている親友が、体はメンズで心は乙女なんですけど、そこについて全く意識したことはないですね!気を使うこともタブーに思っている話題も一切ナシンコな仲♡恋愛トークや性的な話もするし、どんな悩みもお互い話します。私にとっては、同性のともだちんこと何ひとつ変わらない関係だし、その子のことをひとりのナオンとしてリスペクトしてる♡

カテゴライズするワードさえ無くなって、あるのは「個性」というワードだけという、誰もがフラットな関係になれる世の中になればいいのになぁと思いますね。

それに投稿者さんが言うように、今は自分もメンズがスキスキスーですけど、もしからしたら今後、女性も恋愛対象になる可能性だってあるかもしれないですからネ!誰にだって可能性はあると思う。実際にガラスの三十代を過ぎてから初めてメンズと付き合うようになった男友達もいますしね。「世界が広がって、人生超楽しい!性別関係なくモーションかけられるなんてEじゃん、Gジャン、最高じゃ~ん!」って言ってて、無敵感がゴイス~!(笑)そんな風に自分の道をクパァと開拓して、キラキラと人生を謳歌しているともだちんこの姿を見て、純粋に素敵だなって思います♡

まい:ベッド・インの性徒諸クンの中にもセクシュアルマイノリティーの方は多いですよ。単純に音楽や活動を通して共感、共鳴してくれるのはマンモスうれPですけど、でも、そこを意識したことって本当にないんです。結局は「人間ひとりひとり」の話なんじゃないかなって。

まい「メスとして嫉妬されないのは逆に不本意だゾ!(笑)」

かおり:そういえば、よく「ベッド・インは性別という概念を越えている」って言ってもらうこともありますネ♡というのも、ウチらって全然ナオンに見られないのよ…こんなに露出してるのに、まいっちんぐぅ~!(笑)SF(少し不思議)…♡

まい:女性ファンの多い、男性歌手やアイドルとの密着ツーショット写ルンです♪でさえ、批判がきたことないもんね。なんでだろ?ゆるキャラみたいに思われてるのかしら…本当はシメすぎるシメキャラであり、キツすぎるキツキャラなのにね♡ ガラスの三十代、シマリは十代…覚えておいてね!

かおり:サイレント・ジェラシーの声があるどころか、むしろ「○○くんの恥ずかしがってる姿を見せてくれてありがとう!」とかいう声ももらったりして、ぶっとびぃ~!だよね(笑)ウチらって、性別を超えた、宇宙人みたいな存在なのかもしれないわ…♡

まい:女として嫉妬されないっていうのは、私たちとしては正直、不本意ですけどね!!(笑)

ミニアルバム「ROCK」発射オーライ

踊れる〝ボディコン・ロック〟をコンセプトに掲げてきたベッド・インが、 より激しく、よりセクシーに、ロック要素を色濃く抽出したミニアルバムを完成させた! 作曲家の渡辺和紀氏、渡辺未来氏とふたりが共同制作して作りあげたベッド・イン史上最もハードなナンバー「We Are BEDIN“」や、 おギグでも大切に演奏してきた「SHOW ME POWER」をマンをジして音源化! ベッド・インの新たなるステージを予感させるオリジナル全5曲。

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