「フェミニストってなんだかよくわかんないけど、主義主張の強そうなお姉様方が声高に叫んでるやつでしょ……」
「フェミニズムってよく知らないけど、なんだか難しそうだし自分には関係ないかな……」

これが、わずか半年ほど前までのわたしだった。

だけど『かがみよかがみ』と出会ってから、わたしは人生で初めて真剣に“フェミニズム”というものに向き合おうと思ったのだ。

フェミニズムという思想はみんなが当たり前に持っておくべきもの?

初めてエッセイを投稿した後「もっとこのサイトのことを知りたいな」という気持ちから、新しい繋がりが生まれ、知らない世界が見えてきて、そこでわたしは、フェミニズムと“再会”を果たしたのだ。

なぜ、“再会”と表現したかというと、元々“フェミニズム”という言葉のことは知っていたし、どういうものかもなんとなくイメージがあったからだ。そして、そのイメージは冒頭で述べたようななんともネガティブなものだった。

いろんな本を読んだり自分で調べたりするうちに「こういう思想に共感する自分は、フェミニストなのか?」と思うことも増えていったが、なぜか断言できなかった。

そして、たどり着いた今のわたしの結論は「フェミニストって改めて名乗るものではなく、そもそもフェミニズムという思想はみんなが当たり前に持っておくべきものなんじゃ?」というもの。だってフェミニズムって女性だけじゃなくて、“すべての人間”が性差別に影響されず、平等な権利を行使できる社会の実現を目的とする思想・運動だと思うから! “すべての人間”というところが、ミソだと思うのだ。

世間のイメージとフェミニストを揶揄していた私や友人たち

こう考えると共に思ったのは「世間でのフェミニスト・フェミニズムのイメージ、悪すぎじゃ?」という点。わたし自身もそうだったし、周りの友人や恋人も、フェミニストのことを「おフェミ様」なんて揶揄していたりした。

そこで、そんな風に多くの人がなぜネガティブな印象を抱いているのかについて考えてみた。そもそも、人間は全く知らないものより、名前は聞くけどよくわからないものを怖がってしまう生き物だと思う。ネットに対してネガティブなイメージを持っている方が、極端にパソコンを恐れるのと一緒で。

だから、フェミニズムってちょうどいいターゲットなんじゃないかな。名前は聞くけどよくわからない難しいことを言ってるな、というイメージになりがちなんじゃないかな。

そして、ここまで蔓延しているネガティブなフェミニズムのイメージが、この言葉との初遭遇した人々は、わたしも含めてたくさんいたはずだ。

フェミニスト・フェミニズムにもグラデーションがあって、向いている方向はある程度同じでも、色んな考え方の人がいらっしゃる。「女性を大切にする男性」というニュアンスでフェミニストという言葉が使われていたり、あまりにも極端な思想を強く主張しておられたり、いろんな要因から、認識がネガティブな印象からアップデートされないままの人もいるだろう。

言葉には力がある!だから、言葉の意味を知ることは大切だと思う

以上のことを踏まえて、わたしが今なんとなく考えていることは、フェミニスト・フェミニズムだけではなく、言葉の意味を知ることの重要性だ。フェミニスト・フェミニズムに対して、なんとなく苦手意識を持っている方のうち、どれだけの人がこの言葉と真剣に向き合おうと思ったことがあるだろうか。

そして、言葉との初遭遇って結構価値観を左右するんじゃないかなと思うのだ。

わたしは言葉の力を信じている。だからこそ、自分の言葉への認識を疑ってかかることも大事なんじゃないか。

「フェミニストってよく知らないけど、なんだか口うるさいおばさんでしょ?」と思う貴方にこそ届いてほしい。

押し付ける気はさらさらないけれど、このエッセイをここまで読んでくれたのも、きっとなにかのご縁だから。

一度、わたしと一緒に、真剣にフェミニズムに向き合ってみませんか。