醜形恐怖症や摂食障害にさせるリスクを負ってまで、その一言を伝えたいですか?
アメリカLAで女優・プラスサイズモデルとして活躍中の藤井美穂さんが、かがみよかがみに参戦!インスタのフォロワー7万人、ツイッターのフォロワーは2万人の美穂さんがジャパニーズガールに伝えたいのは「この世にブスなんて一人もいない」「あなたの体に何か言っていいのはあなただけ」ということ。そんな風にポジティブに考えるにはどうしたらいいかって?大丈夫、美穂さんを知って、このコラムを読むだけで、まずは7割完了だよ!藤井美穂の「最強女講座」、開講します。
【今回の質問 】
見た目の話をするなって言われたら、何も話できないよ! と言われたら 、何て言い返せば良いでしょうか。
いやいや、褒めるところなんてたくさんあるでしょ。服とか靴とか、仕事とか……。
この件に関しては、一度私のツイッターで言及しているのを、改めてお話しますね。
人の生まれ持った見た目について言わない(大きなお世話です)
褒め言葉であっても言わない(褒めてるつもりはあなただけ)
褒めるのは選択だけ(服/メイクのチョイス、仕事など)
貶したいなら話さないでください(”あなたのため”はその人のためではなくて言ってる側の自己満です)
これを守ったらオフィスで円滑にみんな気持ちよくコミュニケーションとれますよ。破れるようになるのは相当仲良くなってからだと思いましょう。そんな簡単に仲良くなることもないと思うので、ほぼ職場で会うだけの同僚ならこれは破っちゃいけないと思います。
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「そういう意味で言ったんじゃない」もNG
「太った?」も体調を気にしているつもりで言ったんだ、という方もいらっしゃいますが、それなら、そのまま「きょう元気?」と聞けばいいんじゃないですかね。
セクハラと一緒で、「私はそういう意味じゃなかった」と言っても、受け取った方がそう思ってしまったなら、やっぱりNGだと思います。
「太った?」っていう言葉、100人いたら100人が「体調大丈夫?」って受け取るでしょうか?
その一言で、醜形恐怖症や摂食障害になってしまったら責任とれますか。そこまでしてまで伝えたい言葉ですか。私の言っていることは極端だと思う人もいるかもしれないです。しかし外見に対しての言葉を一生背負い続ける人がたくさんいるのです。
家族や恋人、親しい友達は外見の褒め言葉をかけることが許される相手かもしれません。それでも家族や恋人、友達の一言でも傷ついて、引きずってしまう人もたくさんいます。
外見の話は親しい仲でも非常に気を使わなくてはいけないトピックです。ましてや他人に言われるのはもっとしんどい。
体形に関する言葉は封印。体形について何か言うのは体の持ち主の本人だけ。他人がごちゃごちゃ言う必要ないです。
一方で受け手もあまり深読みしすぎないでほしいなとも思います。「髪切った?かわいいね」はそのまま。「ありがとう」って受け止めよう。「え、長いのが似合わなかったってこと?」
そんな風に疑わなくても、すごく嫌味な人からの言葉じゃなければ、ほとんどの場合がそんな裏の意味はありません。大丈夫!
「長いのも、短いのも可愛いってことだよね。」と思っちゃっていいです。
褒められたら「私なんか‥」って言わなくてもいいです!ありがとうって言ったら、言った方も嬉しくなるし。
ちなみに髪型は髪質等の話じゃなければ、本人の選択なので話してオッケーの話題だと思います。
生まれ持った容姿を傷つけることは、その人のアイデンティーを傷つけることと一緒
アメリカ人で、見た目についてあれこれ言うひとはいませんね。善悪の判断がつかない子どもならまだしも、大人になってそういうことを言ってる人と出会ったことがありません。
色んな人種の方が暮らしている国だからでしょう。黒人の方に「髪の毛触らせて」「肌黒いね」というのもNG。白人に「色白いね」もNG。アジア人に「目が細くてエキゾチック」もNG。生まれ持った容姿を傷つけることは、その人のアイデンティーを傷つけることと一緒ですからね。
SNSのおかげで多様な美を発信・受信できるようになった
日本で女性としてうまれると、強制的に容姿で比較されるミスコンの舞台にあげられてしまう。その基準に満たないと、それだけで生きてる価値がないと思ってしまう女性もいます。私はそういう社会を変えたいと思っています。
日本でもルッキズム(容姿至上主義)に抗う考え方が広まってきているとも思います。それはSNSによるところも大きい。これまで「美しさ」というものは、メディアが一方的に発信するものでした。でも、消費者が自分たちの「美しさ」を発信・支持できるようになって、美しさも多様になってきたのかなと思います。
私もそのひとり。SNS上で「お前はきれいじゃない」と言ってくる人もいるけど、そんなのは信じなくていいと思えるようになりました。
すぐには難しいかもしれませんが、誰かに容姿を否定されたとしても「そういう社会なんだ」「私はこの社会ではブスなんだ」と思う必要はありません。自分が知ってる社会というのは、大きな世界の何万分の一です。あなたの美を共有できる人は世界には必ずいます。そのことを忘れないでほしいと思います。
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この記事を書いた人
藤井美穂
女優・コメディアン・プラスサイズモデル
5年前ハリウッド女優になる為、英語もしゃべれぬまま、アメリカへ。ロサンゼルスでの過酷なサバイバルを経て、今では英語で漫談、演技をバリバリと。女優人生爆走中! プラスサイズモデルでもあり、コンプレックスを武器にインスタフォロワー7万人! 自由な女性の生き方を広める活動をしています。 Body Positive
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