自分の大切なものを汚された。
そのときのことを聞いて欲しい、切実に。
私にとって大事な「免許さま」をお情けで貰えたなんて言わないで!
大学1年生の夏と春の長期休みを利用して、帰省したときに地元の自動車教習所に通っていた。
いつだったか、運転のことで母とちょっとした言い合いになったとき「免許、お情けで貰ったくせに」と言われた。
卒検の試験官が、たまたま高校の後輩のお父さんだったのだ(しかし、名前だけ知ってるような交流皆無の後輩)。ただそれだけ。
通っていた自動車教習所は、私には厳しくて何度も行きたくなくなった。
一緒に入った友達は断念して途中で辞めたけど、授業料は払ってしまったから私は辞めたくなかった。
ナーバスになりながらも通い続けて、何回か試験に落ちたけど、やっと手に入れた免許だった(長期休みまるまる使っていたから、1年生のときの思い出は単位か免許。サークルは前期で辞めた。つまんなすぎた)。
もしかしたら、本当にこの幼気で運転センスのない小娘にお情けで合格をくれたのかもしれない。
でもさ、そう思ったとしても本人に言わなくてもよくないか!?
私に言わなくてもよくないか!?
毎日毎日、私が弱音吐きながら免許センター通ってたの知ってるよね!?
口論中に勢いで言ったのかもだけど、言っていいことと悪いことがあるよね!?
人の気持ち考えてよ!?
クールダウンしても引きずるよ!?
私、引きずるよ!?
たった一言で、私のあのときの頑張りは偽ダイヤになっちゃうんですよ。
ジルコニアのような人工ダイヤに成り下がるんですよ。
免許ごときで、何騒いでんだって思う方がいらっしゃるかもだけど、私にとっては大事な大事な“免許さま”。
なんせ1年生のときの長期休みフル活用してますから!
“1年次の思い出=単位+免許”ですから!!
自分で考えて行動することで、殻を破りたかった初めての「1人旅」
2年生の春休みにした京都旅行。
授業の合間を縫って時給800円のバイトを頑張って、食費削って貯めたお金で行った。
その時、ささやかながら母にお土産も買って帰りました。
な・の・に「これから就活でお金かかるんだから、そんなことにお金使うな」「私は京都に旅行なんてしたことはないのに、なんであんたは行ってるんだ」と言われた。
こりゃあ、ショックでしたよ。かなり真面目に。
初めての1人旅で、頑張ってお金貯めて、飛行機を予約して宿探して、どこへ行くかめちゃルンルンで考えて、1人で飛行機乗って、安いゲストハウスに泊まって、いっぱい写真撮って、いっぱい歩いて、お腹が減ったら食べたいもの食べて、新しい発見して、ワクワクしたのに。
1人で考えて行動することで、殻を破りたかった。
「今しかない」と思った。
先延ばしにしたら、もうしばらくチャンスは来ない気がした。
なのに「そんなこと」ですって?
本当に言葉を謹んでいただきたい。
しかも、京都に行ったことがないという謎の情報付き。
その後、母は京都に行ったことがあると発覚。
祖母の遺品整理をしてたら高校の修学旅行のときの集合写真が出てきた。
なんじゃそりゃ。
私の大事な宝物は、誰にも否定されたくないし、無下に扱われたくない
なんだか見る人によっては、被害意識高めの痛エピソードになってしまったかもだけど、共通していることは、自分の時間や思い出、感情がすべて否定された気持ちになった。
チープな考えによって、自分の宝物が価値のないものみたいに見えてしまった。一瞬だけでも。
人それぞれ違う価値観で、大切なものがある。
他人からしたら理解できないかもしれないし、どおってことないかもしれないし、表面からじゃわかりにくい。
でも、様々な背景でその人にしかわからない奥深さがある。
だから、そういう大事なものを汚されたくない。
自分の些細だけど、あたたかなものを無下に扱われたくない。
こう思うわけです。
でも、生きてるとこういうことはいっぱいある。
ここまで書いていてなんだけど、本当はこんなこと忘れたいし、クヨクヨしたくない。
そんな自分が嫌なんです。
まだまだ弱っちぃのかなぁ。