食べることは好きですか。私は好きです。運動したあと、勉強したあと、何か食べたいって思ったりして・・・。
では、人とご飯に行くことは好きですか。私は苦手です。でも、嫌いじゃなくて、羨ましいんです。みんなが普通に友達とご飯に行ってることが。

食べなきゃ。でも、食べられない。不安や焦りと闘う日々

私は、外食が怖いです。目の前にお皿に乗った食べ物があると吐き気やめまいがします。それが大好きな食べ物であってもです。友達とご飯に行く約束をしている前日などは、緊張して眠れません。楽しみで眠れないんじゃなくて、ご飯を食べることが不安で仕方なくて眠れません。なぜ外食が怖いのかというと、全部食べられる自信がないからです。そんなの残せばいいじゃんって思われるかもしれません。でも、一口も食べられないんです。そんな人がいたら、体調悪かったのかな、苦手なもの入っていたのかなって思われそうで、不安になります。それでも、ご飯が出されたら、あー食べなきゃ食べなきゃという焦りが頭の中で無限にループされます。他人から見たら、うつむいて黙っているように見えてしまっているかもしれません。

学校のサークルの集まりで食事会があったときに、私は全く食べられませんでした。周りの人からは「少食なんだね~」とか言われたけど、全然少食じゃないのに・・・と思いながら、無理やり口に食べ物を入れていました。やっぱり食べられなくて、吐き気がして、その空間にもいられなくなってしまいました。なんで自分だけみんなとご飯を食べることが楽しめないの?と、自分に疑問と怒りがこみ上げてきました。みんながワイワイしているところを遠くで見ていて、自分が情けないなと思っていました。みんなと同じように楽しくご飯が食べたいと、そればっかり願っていました。

ご飯を完食することも、周りの目も、意識しすぎていた

じゃあ、家でご飯を食べるとき、一人で外食をする時はどうなのか。それは平気なんです。本当に不思議ですよね。本当は食べるのが好きで、料理番組を見たり、自分で料理をしたりもします。家でご飯を食べているときに、「あぁ、私ってご飯を食べることに執着しすぎていたのかなあ」とふと思いました。家でご飯を食べる時はなんとなく無意識に食べていることに気づきました。よし、食べよう。と心がけてもいません。でもそれが、誰かと外食することになった途端に、ご飯を完食することにばかり意識が集中しています。一人で外食することは平気と言いましたが、それは私が何を残そうとも誰も見ていないからです。ご飯を完食することを意識してしまうのと同時に、他人がどう思っているかというのも気にしすぎていました。そして、無理やり楽しもうとしていたのかもしれません。本来なら自然と楽しさがついてくるのに。

食べられなくても、私は私。他人の目なんか気にしなくていい

今、人とご飯を食べることの恐怖が消えたかと聞かれれば、「はい」とは言えません。やっぱり完食しなくてはいけないという考えが自分の頭の中から消えてくれないからです。でも、そんな自分を受け入れられるようになりました。前までは、人とご飯を食べることを楽しめない自分が嫌で嫌でしかたなくて、普通の人になりたかったと思っていました。でも、いつしか他人と自分を比べることはしなくてもいいんだと気づくことができました。「私は私でいいんだ」「残すかもしれない、一口も食べられないかもしれない。だけど、気にしない!食べられないかもしれないけど、私にとってはこれが普通なんだ!」そう考えられるようになったのは、少しは成長できたってことだな、と思います。

ご飯を食べることは生きる上で必要なことです。そして、楽しいことです。もしかしたら私みたいに苦痛と考えてる人もいるかもしれません。無理に楽しもうとしなくてもいいんです。他人の目を気にしなくていいんです。自分は自分と考えることが大切なんだと学びました。