正直言って、ここまで並ぶ?これこんなに高いの?
そんなことも多々あるが、 # 話題 # 人気 # 来ちゃった # 行列、そういったタグを付けて投稿する。
残ったものは、美味しい料理や、綺麗な景色の写真と、そこそこの数のいいね。
キラキラした、私のインスタグラム。

私の好きとみんなの好き、大切にしたいのはどっちだっけ?

私は野球が大好きだ。観戦にもよく行っていたし、キャンプや選手の出待ちもよく行っていた。

私が当時大ファンだったのは、スタメンではないけど、よく代打で出てくる選手。
春の球団のキャンプに行ったときに、なんとたまたまその選手から、ボールにサインをもらうことができた!
嬉しくて、嬉しくて、一生の宝物になると思った。

そのあと、たまたまスタメンの選手がサインをしていると聞いた。
父に「サインをもらってきたら?有名な〇〇選手だよ」と言われて、ボールを1つしか持っていなかった私は迷った。
結局、さっき好きな選手からサインをもらったボールに、有名な選手からもサインをもらった。

家に帰って飾る時に、もちろん自分の好きな選手のサインを前にして飾るつもりだった。
でも、次の日に友達が来ることを思い出し、結局有名な選手の方を前にして飾った。

家にきた友達は、それはそれは羨ましがった。一方で、私の心は少し晴れなかった。

休日は「ミーハー女子Day」、楽しいのになぜか感じる自己嫌悪

そのまま大人になった。大学生になってからは、ツイッターやインスタで話題のお店には片っ端から行った。
その度にSNSにあげては、いいねを稼いだ。友達からは羨ましがられた。
休日はミーハー女子Dayが多かった。

アップルパイが有名なお店に行っては、食べてsnsにあげた。本当はモンブランが好きだけど。
黒糖タピオカを買っては、ストーリーにあげた。私は黒糖が好きではないけど。

本当に面白いかわからないものにお金をかけては、家に帰って少しだけ自己嫌悪。
並ぶ時間も楽しくないわけではないし、食べ物だって美味しい。
でも、私が一生懸命バイトして貯めたお金を、罪悪感を持ちながら使うのはちょっとだけ違和感。

「私が本当に好きなものをするDay」を作る

それから、私は「本当に好きなものをするDay」を作ることにした。
私ってどんなものが好きなんだっけ?それを考える。

モンブランが好き。紅茶が好き。シンプルな空間よりも、ヨーロッパ調の装飾の、花に囲まれた空間が好き。
温泉にゆっくり入りたい、岩盤浴付きのおしゃれなところじゃなくて、安くていいから露天風呂があるところがいい。
おしゃれなパスタよりもカツ丼の方が好き。

そうして好きなものを書き出して、思い切り好きなようにする。
満足のいくお金の使い方。自分の機嫌を取るやり方。

「ミーハー女子Day」も大切。肯定したら心から楽しめるようになった

なぜ私がミーハー女子Dayを完全になくさなかったかというと、フットワークが軽いおかげで今まで出会えなかったものや人と出会えたことも多かったからだ。

アップルパイって、意外と美味しい。きっとどこに行ってもモンブランばっかりしか食べなかったら知らなかったな。
これから先の人生、10回カフェに行ったら1回くらいはモンブランじゃなくてアップルパイを食べるかもしれない。

有名店で飲んだチャイラテが美味しすぎて、それから先はカフェに行くたびにチャイラテを飲んでいる。

ミーハー女子Dayはミーハー女子Dayとして、新しいものとの出会いを楽しむ日にした。
捉え方を変えるだけで、こんなにも楽しくお金を使えるようになった。

ちょっとだけ冒険する日も、自分が知っている好きなものを楽しむ日も、どっちもあっていい。
大事なのは、それを心から肯定して、自分のために楽しめるかだと思う。