コロナ禍で思う地元は、私を作り上げた人たちがいる場所。

2020/09/13

私は、いわゆるコロナうつになった。

今までの私の人生は、それなりにうまくいっている方だと思っていた。海外進学もしているし、彼氏もいる、バイトである程度のお小遣いもある。不安といえば、日本での就職の時期はずれてしまうからどうしようかなというくらい。毎日が楽しかった。

でも、コロナでの留学先からの緊急帰国。「VISAの更新はできません、飛行機は明後日まででその後の予定はありません」と言われ、今後のことなど何も考えず帰ってきた。こんなに辛い日々が続くとは知らずに。そして、田舎の地元には帰るのを控え、都会での暮らし、始めてのニート生活。海外の学生証は使えないし、肩書きなんてない。足元が不安定で苦しい。そんな日々が続いた。だから、帰国してからの日々は、不安で手当たり次第、バイトや短期のカルチャースクールなどに通い、この日々を無駄にせずに過ごそうとがむしゃらに色々やった。

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「私だけじゃない、みんな苦しい」だから相談できなかった

「田舎には帰るな」「親を殺したいのか」「自粛しろ」

などと世間でよく騒がれるようになった。こんな世の中だから、やっぱり辛くて地元に帰りたい気持ちを押し殺しながら、わざと勉強や仕事で忙しくて考えないようにして、田舎の地元には帰らずにいた。最初はオンライン飲み会や、今までなかなか連絡ができずにいた友人との電話を楽しんでいた。

だが、いつの間にか、誰とも連絡を取らなくなっていた。別に、オンラインなら関係ない。連絡はいくらでも取れる。なのに、私は、一切誰にも連絡をとりたくなかった。仲の良い友人や親にも。そのうち、SNSを開くのも、スマホを見るのも嫌になった。枕に顔を伏せて一人で泣く日々が続いた。そのうち、歩いていても自然と涙が止まらなくなるようにもなった。何もやりたくなくなった。今思えば、オンラインでも大学に通っている友人が羨ましかった。

「私だけじゃない、みんな苦しい。みんな頑張っている」と思ったら、友人にも苦しいというや、辛いということが相談ができなかった。

みんながどんなに苦しくてもコロナの中頑張っていると思ったら、学生でもない、社会人でもない、自分の所属するコミュニティなんてない私には、どんなに苦しくても頼るところなんてないと決めつけ、自分を自分で不安定にしていった。
一人で抱えて、一人で悩んで、私は壊れてしまった。

「みんな困っているからこそ相談しよう」

そして、どうしようもなくなり実家に帰った。1ヶ月くらい何もせずゆっくりしてみた。そうしていたら、世間で言う夏休みになった。久しぶりに高校の友人から「飲みに行こう」と連絡がきた。久しぶりに会ってみると、懐かしい友人たちがいた。飲み過ぎてあまり覚えていないが、苦しかったこと全て話してたくさん泣いたのは覚えている。友人たちも、実家に戻りずっと実習をオンラインで受けていたり、就職先の内定がなくなり就活を続けているなど苦労していた。

「みんな困っているから相談しないのではなく、みんな困っているからこそ相談しよう」とある一人の友人が声をかけてくれた。

私は、この言葉を一生忘れないと思う。地元の友達だからこそ話せることはあるし、都会の辛さなどを分かち合えたり、思い出話ができる。