知らない女性と喧嘩する夢を見た。朝、アラームの音で目が醒めると私はしばらく心臓をドキドキさせながら夢の内容を二度、三度、反芻していた。普段は夢を見てもすぐ忘れてしまう。しかし今日、朝見た夢を夜になっても覚えているのでこの夢について書いてみようと思う。

私はずっと、かわいくて美しい。自分のことが好きだから。

場所はレストランだ。四人がけのテーブルで私の隣には友人が座り、その前には知らない女性が二人並んでいた。私はまず二人のふっくらとした美しい手に見惚れてしまったことを覚えている。その二人は大学生の私たちよりも年上でどうやらOG訪問のような場であるらしい。
話していくと、彼女たちは「世間の理想がそのまま自分自身の評価に直結している人」といった感じだった。自分たちの職業や住まい、そのステータスの高さを言葉の隅々にチラつかせている。せめて堂々と自慢してくれ!と思いつつ、何だか負のオーラに飲み込まれそうで怖くなった。

彼女たちは自分の話をし終わると、今度は私たちに質問を投げかけた。大学はどこ?就職は決まったの?彼氏はいるの?と。
私は基本的なことについて答えた後、今付き合っている恋人について話した。長くなってしまうので省略するが、2年間付き合っている彼は最高な恋人なのである。

そんな話を終えた時、二人のうちの一人が勢いよく立ち上がった。
「あんた、今は若くてかわいくていいかもしれないけど、社会人になったらそんな大学生の甘っちょろい生活は通用しないし、学生の恋愛も長続きしないからね!」とすごい剣幕で私を怒鳴ったのだ。
私は憤りを感じ、ゆらりと立ち上がって相手の顔に自分の顔を近づけ、こんな言葉を発した。

「私、かわいいし美しいんです。これからもかわいいし美しい。でも自分のことそんな風に思えるのは彼氏がいるからじゃなくて自分のこと純粋に好きだから。あなたは、立派なのに自分の評価を社会の価値観に頼っていて、、」
「ブスで?」と私の話を遮り、辛そうに相手が言う。
「違う!ブスじゃない!かわいいし、美しいんだよ。自分で自分のかわいさとか綺麗さを見つけてあげれないって損。他人の私が気づくくらいなのに!自分のことを愛せなければ他人のことも愛せない、そしてあなたは誰からも愛されない!」

まくし立てたところで、私は目を覚ました。
私は夢の中の会話に、モヤモヤした気持ちとスッキリした気持ちの両方を抱えていた。

自分を好きになるために変えたのは、容姿じゃなくて考え方

端的に言うと、私には物心ついてから19歳までずっと自分の容姿を化け物のように感じていた過去がある。そしてここ数年で少しづつ容姿や性格を含めて自分自身を素直に好きになることが出来たのだ。
私には、夢の中の女性がどれだけ他人からの評価を高めても自分のことを「ブス」だと思いつづけることはやめられない、ということが経験上わかった。自分を好きになりたいと渇望しつつ自分への好きを他人に依存する、そんな彼女に夢の中で私は憤ったのだ。

現在私は、自分の幸せは自分でしか作り出せないと考えている。
後何キロ痩せたら、、目がもっと大きかったら、、自分が好きになれる、なんて考えは不毛で、そもそもありのままの自分が好きになれないと自分自身のことなんて一生好きになれない。容姿に関する努力は、今の自分に満足しつつ自分が「もっと」かわいくなるためにするものだ。

そうでなければ一つ不満を覚えて一つ解消してのいたちごっこ。
かわいいとか美の定義って、時代とか国とか人とかによって変わるのに「こうなればかわいい」って考えは「自分を好きになる」ためじゃなくて「世間に認められるため」ではないのだろうか?

自分もかわいくて美しい。あなたもかわいくて美しい、じゃだめ?
と私は考える。そしてその考え方を持ってから終わらないダイエットもやめ、素晴らしい恋人にも恵まれた。楽になった。

でも日常を過ごしていると私の夢に中に出てきたような女の人はたくさんいるし、きっと私の中のそんな部分も完全には消えていない、と思う。でも夢の中の自分の言葉と成長は、額に入れちゃいたいくらい誇らしいものだ。

おやすみ、かわいくて美しい私。