「女は愛された方が幸せになれるよ」
そう言われることはとても多くて、そう言われたことのある人もとても多いはずで、私も「確かになぁ」と思う。言いたいことはめちゃくちゃわかる。私のことを1番に想ってくれて、私のことを好きだと言ってくれる人とずっと一緒にいることができたら、きっと幸せに過ごすことができるんだと思う。

わかる。頭の中ではわかるんだけど、私はどうしてもそれができない。私は、典型的なオタク気質の“徹底的に愛したいタイプ”だから。

私だって、好きになってくれた人を好きになりたいのに…

よくあるじゃないですか、特に女性側。「『好き』って言ってくれたから好きになった」とか「私のことを大事にしてくれるから付き合った」とか。

いや、もうなにそれ、心底羨ましい。私もそうなりたい。好きになってくれた人を好きになりたい。そうすればきっともっと気楽に(といってしまうと軽率な感じがしてしまいますが)男性とお付き合いをして、それなりに色々な経験を重ねて、生涯を共にしたい方と出会って、家族になって…みたいな理想的な人生になるのかなとしみじみ感じます。

私は前述のとおり、ドがつくほどの根っからのオタク気質で、中学生ぐらいの時から常に“推し”みたいな人が存在していました。それは芸能人やスポーツ選手など、自分が好きだと思った人をとことん好きになり、会いに行けるありとあらゆる手段を使い、ファンレターを書き、友達に紹介し、とにかく溢れんばかりの愛を伝える!それが私の原動力になっていました。

たぶん、そこからすべては始まっていた。というか積み重ねてきたものが大きすぎた。自分の中の「好き」という感情の最大値を知ってしまい、自分が好きになったらどうなるかわかってしまった。

私の中に「愛は与えるもの」という思考が、潜在的に備わってしまったんです!!! 恋愛を始めるためには、まず自分が誰かを好きになること。これがないと何も始められない。だからといって、好きになった人が必ずしも私を好きになってくれるわけではない。

そんなこんなで周りに結婚や出産をしている友達も増えつつある今「誰とも付き合っていないし、まだまだ自由に生きていたいなんて言って余裕かましてる私、あほか? 大丈夫か?」「あなたまだ自分が20歳ぐらいだと思ってない?」と心の奥の方でもう一人の自分が言っているわけです。

好きな人との「友情関係」を壊すのが怖くて、恋愛には踏み込めない

実は、今好きな人がいないわけではなくて、自分の中でNo.1な男性がいます。学生時代からの友達で、でもベタベタに仲が良いわけではなくて、普段はそんなに会わないのにふいに連絡して、飲みに行って、また会わなくなって…でも関係は途切れない、そんなよくわからない感じで過ごしてきた人です。

私は、ずっといいなと思っていたけど、友達としての関係を壊すのが怖くて、いかに話しやすい女友達ポジションを死守するかで精いっぱいでした。だから、その人も私のことを恋愛対象としては見ていないと思います。聞いたことないけど。

身体の関係とかもない。でも、たまに連絡してきたりする。同じグループだった「ほかの友達に会わなくていいの?」って聞いたら「別にそこまで会いたい人はいない」って言う。

なにそれ?? 私には会いたいの?? え?? 勘違いしちゃうよ??(笑)都合よく会える友達なんだろうということはわかってるけど、会えることがうれしくて「もう好きじゃない!」と思っていても、会うと好きになってしまう。好きになってくれない好きな人って本当に厄介です。

私は今日も自分を「好きになってくれない人」を想ってしまう…

だから今は、この人を超える“好き”に出会わなければいけない。

そう思いながら定期的に新しい出会いをつくり、できるだけ多くの男性に出会うようにしているのですが、いまだに結果が伴っていません。好意を持ってくださる方もいるけど、これまた好きになれない。

頭の中で、好きな人のこと考えてたりする。最低ですやん。たまに「好きだな」って思える方と出会えたりするのですが、相手はそうじゃなかったりして…まあそう上手くはいかず、まだまだ光は見えそうにありません。どうしようこれから。不安大。

「いい歳して恋に恋してるだけじゃない?」なんてことも思いながら、今日も好きになってくれない好きな人とのことを「好きだーーー」と思ってます。ばかですね。