率直に言って、私にとっていいナオンは「バリキャリ」だ。例に挙げるなら漫画「君はペット」の主人公・巌谷澄麗や映画マイインターンでアンハサウェイが演じていた女社長といった、かっこよくて、仕事のできる女である。

今年四半世紀を迎える年齢になり、社会人としても若手から中堅と呼ばれる年数が経過してしまった近ごろ、将来の夢というテーマについてふと考える。

好きな事を仕事にできていないという敗北感

保育園の時は忍たま乱太郎で任務の道中よく出てくるお団子屋さん。小学生の時は女優。中学生の時は警察官。高校では自動車系のデザイナーなど、自分でも激しい変遷であると思うが、あの頃の「自分は何にでもなれる」という自由奔放さを羨ましくも感じている。

今現在の仕事内容に対しては同世代の人よりも知識や経験が培える面でやりがいを感じている。また収入の面では安定しており、残業は多いが2chでブラック企業としてネタにされるものよりは遥かにマシである。

しかしながら将来の夢を考えるにあたり感じているのは、「今の自分の仕事が好きな仕事ではない」ということである。冒頭で挙げた女性たちがいいナオンであるのは、前述のポイントに加え、自分のなりたい・やりたい夢をかなえている、という点だ。その点を踏まえると、このまま今の仕事を続けていても自分にとっての「いいナオン」にはなりきれないという敗北感のようなものを感じる。

未来の家族のことを考えると、別の道に踏み切れない

ここまでの内容だけでは「今の仕事を続けてもいいのか?」という問いに対して「NO」という答えしか返ってこないと思うが、別の道に踏み出せない理由がある。
というのもいわゆる将来の夢となる職業が今より非常に収入が減る+生活リズムが不安定になる可能性が圧倒的に高いからである。

またプライベートでもパートナーとの交際歴が5年近く経っており、お互いにそろそろ結婚を意識している。
それゆえ、もしパートナーの無い身であれば、スッと転職への道に踏み切れたかもしれないが、今後家族になり得る相手の未来も巻き込むことになると考えると、今の仕事のままの方が良いことは間違いない。

冒頭で挙げた例のような自分の理想の「いいナオン」を目指して、今の仕事をやめたい反面、今後家族ができたことを想定すると今の会社に居続ける方が良いという理想と現実に挟まれている。

どちらが正解でもないとは思うが、自分の中の答えにたどり着けるまでもしくはきっかけとなる何かがあるまでは、まだしばらく悩み続けるしかない。