もうすぐ生理が来る。起きた瞬間、いや寝る前から薄々感じてはいたけれど、毎回新鮮に嫌な気分になるのはなぜなのだろう。

頭がぼーっとしていて、眠たい。指先はふわふわし集中できず、腰には違和感があり、足先は冷えている。呼吸は意識していないと浅くなり、すべての感覚を手放し、無になりたくなる。しかし、自分が不調であるということを忘れられる瞬間は1秒もない。

生理の時、コントロールが利かなくて自分自身を一番振り回している

私が生理を初めて経験したのは、小学校5年生の時だった。トイレでパンツを下すと、パンツが茶色かった。漏らしてしまったと思ったので、そのパンツを洗っていたところ、祖母に「生理が来たのだ」と言われ「生理が来たのか…」と思った。

しかし、生理の前に不調を感じるようになったのはここ3年くらいだ。大学生の時、知り合いに「自分は生理の前兆の症状が特にない」と話した1コマをなぜか今でも鮮明に覚えていて、あの頃の自分をたびたび羨ましいなと振り返ることがある。

今では、生理の1週間ほど前からは調子が悪くなる。生理中ももちろん最悪で、なんかもう終わっている。

今この文章を書いているのは、何かしていないと気がおかしくなってしまいそうモードに突入したからだ。何にもしたくない、何もできない瞬間もあれば、何かしていないと無理無理!もう無理!なモードもある。私だけだろうか。これはコントロールが利かなくて、この現象により自分自身を一番振り回してきた。

生理が原因で、自分の気分や体調を振り回される時、私は主導権を失っていると認識しているのだが、この主導権を失う瞬間はあとどれくらい訪れるのだろうか。主導権を失い、主人公から外された気分で過ごす時間は、あとどれくらい経験すればいいだろう。

憂鬱だ。生理を気にして、自分の「人生の主人公」になれない私

いつか母になり、たたでさえ要領の悪い私は、自分を顧みる時間を確保できず心がすり減っていくだろう。そうなった日々の中にも、今のように主導権を失う瞬間が来るのだ。私はいつ私を生きるのだろう。考えただけで「助けて」と言いたくなる。

私の生理は、6日ほど続く。そして、その前5日くらいは調子が悪い。月に11日くらい調子が悪いことになる。計算はしたくないのでしないが、累計ですごいことになりそうだ。

歩きたいスピードで歩いたり、笑いたいときに笑ったり、何も気にせず予定を立てたり、好きなサイズのバッグを選んだり、好きな服を着たりしたいだけなのだが、それが許されない時間がこれからもたくさんやってくる。考えただけで憂鬱だ。

自分のしたいことをしたいようにできないばかりか、生理のない男性を羨ましく思い、勝手にそのことに対してイライラしながら時間を消費することもあるので、そんな時はいよいよ救いようがない。自分の人生の主人公ですらいられないのに、他人の生き方にまでとやかく思い、それに気づいた時とんでもなく乏しい気持ちになる。いいかげんにしたい。

生理は止められない!静かに戦うしかないけれど、一番いい方法だ

主人公に戻れたら好きな服を着て、小さいバッグを持って、電車に乗って買い物に行くのだ。好きなバンドのCDを予約して、お目当ては特にないが本屋にも行こう。強いられるぐーたらではなく、能動的にぐーたらしよう。文章だって、好きなタイミングで好きなだけ書こう。好き勝手してやるのだ。

そんなことを思って、今はこの状況と静かに戦おうと思う。この状況を強いられた中では、何を羨んでも仕方がないのだ。静かに戦うのが自分にとって、一番いい方法なのだと心得ている。

これから何度もこの状況を迎える予定だが、またどこかで主導権を失った私とのうまい付き合い方を発見したりするのだろうか。その時はその時だな。抗わず、主人公に戻る最短距離を歩こう。