入社2年目、今日もまた私じゃなくてもいい仕事を淡々とこなす
『これ、送っといて?』
『アイスコーヒーで』
大した仕事もしてない癖に上からものを言ってくる男の人たちに、今日もまた「はい」としか言えなかった。
大学3年の3月、始まった私の就職活動はたった3ヶ月で終わった。
地方の県立大学の学生として、地元の企業に絞り、まだ見ぬ未来の私が輝ける場所はここしかない!とさえ感じたこの会社に無事内定を貰って、
気が付いたらもう社会人2年目の冬を迎えようとしている。
2年目の冬ってことはまだきちんと働いて1年半程度しか経っていないのに、周りの環境や自分の仕事には不満ばかり。
ただ、「カーディーラーの事務、受付として雇われた女性」というカテゴリーで見れば、自分が恵まれた環境にいるのだろうということは分かる。
彼氏と同棲中、家賃は折半でも自分で払っていけるし食べていける経済力はある。ボーナスだってちゃんと貰えるし残業もほとんどない。
でも、私じゃなくてもいい。
私が自分の意思でできる仕事なんてここにはほとんどない。
社風に惹かれて入社。研修で求められたものは全く違うものだった
就職活動中、最も重要視したのは社風だった。「会社が求める人物像」に向上心や挑戦する心の持ち主、努力ができる人、というような文言があり、絶対に私ならこの会社で輝けると思った。
殆ど何も考えていなかった。一般的に事務や受付という業務がどんなものかも特に考えていなかった。ただ真っ直ぐに、求められているのは私だって思った。笑
今考えると本当に馬鹿だったと思う。
でも、車を売る営業のスタッフと事務の女の子を一緒に募集をして選考にかけるなよ、と思う。業務が全く違うなら、求める人物像だって変えた方がいい。
入社した私は研修で、「女性らしさ、上品さ」というものを求められた。
御生憎様、女子校女子大出身で運動部育ちの私はそんなもの小さな頃から求められた記憶がない。
一緒に学生時代を笑って過ごした友達は、教壇に立っていたり、病院勤めの日々に忙しながら充実しているようだ。
私は毎日何をやっているんだろう。
仕事の正解って何?25歳、これからどう生きようと考える日々
社会人として生活する私は、女性は男性のフォローに周り、気を遣える人が重宝されることを知った。
社会人として生活する私は、自分の思いを貫こうとするだけで「わがままで負けず嫌いな女だ」という評価を受けた。
社会人として生活する私は、ニコニコ笑顔で男性社員の昼食を卒なく準備できるようになったし、不手際もフォローできるようになったし、書類もまとめられるようになったし、自分は使うことがない男子トイレの掃除もきちんとやっている。
社会人として生活する私は、資格の勉強を始めてみることにした。スキルアップして自信に繋がるといいな。
25歳も手前、これからどういう風に生きていこう。何が正解だろうか。ここにいてはいけない。そう感じているものの、なかなか動き出す勇気もないから、こんなところにいるんだと思う。