最近、学校の校則やルールが話題になること、多くないですか?髪型や下着の色、スマホの使用に関するきまりや、あだ名禁止について。他にも色々。

前提として、多様性を認めるための議論は、どんと来いだし、「身体的特徴や家庭の経済状況など、本人にはどうしようもない部分に対して、無茶な強制をする校則」に関しては、放置せずしっかり検討改善しなくてはならないでしょう。

また、ルールは本来「何かを守るためのもの」。校則は「学校」を守り、それが「生徒」を守ることと直結しています。それらは、学校の方針や生徒からの要望に基づいて、適宜見直される必要があります。

「元子ども」が正直に話す、高校時代に破った校則をご紹介

と、ここまでは、大人の会話。そしてここからは、「元子ども」同士の立場でおしゃべりをしよう。みなさんは子どもの頃、校則についてどう思っていましたか?校則、ウザかった?それとも、意識せずとも守ってきた?

え、私ですか?……誰かが校則を破って先生に怒られてる時間とか、はっきり言って、「クッソ無駄だな」と思っていました。「…早く終わらんかな……1限目体育なのに……」とか「もっとギリギリセーフのラインを攻めればいいのに~」とか。これ、結構ありがちな高校生の思考回路だと思うんですが、どうでしょう。今回は記憶を遡りやすい高校の頃に限定して、考えてみたいと思います。

それでは早速、私が高校時代に破った校則を、2つ紹介します(急展開)。同じ高校に通う仲間が校則を破った時は「無駄だな~」と思う割に、よくよく振り返ってみれば、ぶっちゃけ私も何個か破っていました。てへ。

1つ目の校則は、「授業中携帯電話(ガラケー)はサイレントマナーモードの上カバンにしまい、使用不可とする」。1年生の初めてのテスト返しの時、電卓機能を使おうとして、ぽろっと携帯が落ちてしまったところを、担任に没収されました(違反者1号記念?で、放課後には返還された)。

2つ目の校則は、「学習に不必要なもの(おかし)を校内に持ち込まないこと」。授業中、ミルキーを舐めてました。ミルキー、マジ無臭でした。最悪歯の裏とかにくっ付けとけば、発表もマジ余裕でした。

校則を機能させるには、生徒と学校が信頼関係を築けるかがポイントに

これら2つの校則は、どちらも「学習環境の質」を守るための、持ち物についての校則です。そしてこの、「学習に不必要なものを持ってくると学習に集中できないでしょ」系のルールは、大概生徒からすれば「おせっかい」と捉えられがち。

そして、「授業中スマホはサイレントマナーモードの上カバンにしまい、使用不可とする」「了解!」って、「毎朝回収」とか「持ち込み禁止」とかに比べると、かなりフワッとしたやり取り。それでも、基本的にはこの程度の校則で済んでいるという学校が、結構な数あると思われます(たまに私みたいに破るヤツも出てくるけど)。

これは、生徒と学校の信頼関係ありきで「ここまでOK」のラインが設定できていることが、両者納得の校則制定に繋がっているのではないでしょうか。それなら生徒側も校則を意識して暮らすし、没収されても素直に従えるってもんです。

また、髪型、スカート丈なども学校によって様々な校則があるかと思うのですが、これも持ち物に関する校則と論点は同じ。学校側が生徒に敷く「学習に不必要なオシャレをしてると学校生活に集中できないでしょ」系のルールを、生徒側にいかに気持ちよく「了解!」させるか。

私は、入学前に校則を確認させるのはどうだろうか、と思います。高校は義務教育ではないので、校則を踏まえて入学してもらう。破れば罰則、それが重なれば退学。もしくは納得できない校則については、破る前に、生徒会など公式なルートを経由して校則を改革させる。実際に校則改革の実践例は、ニュースなどでたまに見かけますよね。私の母校も私の卒業後、紺ソックスがOKになっていました。

今だから私が校則を破った本当の理由を言い訳させてください

あと、具体的な話、ミルキーですが、これは完全に、私が悪いです(10年越しの反省文)。でも(反省撤回)、お菓子って、普通に持ち込みOKの所もあったりしますよね……学校によってルールが異なるというのが、それこそ信頼関係の問題だということの証明なのかもしれない。

一応、28歳が言い訳をさせてもらうと、高校生は糖分を求めています(リプトンの紙パック、年間何本飲んだことか…)。1日中集中力を切らさずに授業受けるとか、今じゃ絶対無理……「ねぇ先生~、棋士のなんとかって言うスゴい人も、ブドウ糖摂取しながら対局してま~す(唐突のJK)」。これはもはやJKというよりはOLの意見ですが、お菓子休憩……いるよね(迫真)。とはいえ、授業中の飲食はどう考えても良くない。

それこそ生徒会を通して改革しようと思えば、出来たのかもしれない案件。休み時間のリプトンや菓子パンがOKで、お菓子がダメな理由なんて、信頼関係で埋められそうな相当浅い溝です。

話題になった校則、「ツーブロック禁止」ってなんですか。それ

しかしたまに起こるのは、信頼関係とかをガン無視して、突如一方的な「新設校則」が現れること。例えば、少し前に、「ツーブロック禁止」という校則が話題になりました。なんじゃそりゃ。

ツーブロックって、結構フワッとした括りで。ツーブロック風の髪型とか、ちゃんと取り締まれるのか?とも思います(モヒカンも2つのブロックという意味ではツーブロック)。入学する前からそんな校則が生徒に周知されているなら話は別ですが、在学中に急にそんなこと言われても「え?ワロタ」ってなるけども……その結論に至った背景を教えて欲しい。

染めてるわけでも、伸ばしてるわけでもないのに。「学習に不必要なツーブロックをしてると学習に集中できないでしょ」って言われても「了解!」できんくない?例え自分がツーブロックでなくとも。なんかむしろツーブロッカーに、俺もなろっかな(思春期)。

私がメディアで見た範囲の話ですが、「ツーブロック禁止」という校則は、「学習環境の質」というよりは「学校のイメージ」、それ以上に「生徒の安全」を守るための校則であると、学校側は主張していたそうです。イメージはまだしも、安全?え、ツーブロックってそんなにヤベェの??

次の機会があれば、またその辺についてもおしゃべりしたいです。