ここに宣言します。「2021年、私は私を幸せにする」。

これはただの希望や望みではなく、現実になると断言できる。だって私には、2020年不幸だった私自身を幸せにした実績があるから。

原因はコロナだと、かけ違えたボタンを見て見ぬふりをしていた 

29歳になった2020年、2年以上同棲した彼と別れた。

新型のウイルスで世の中がざわつき、彼は完全在宅勤務になって、一歩も外に出なくなった。
私だけが通勤をし、買い出しをして料理して2人で食べる。
出歩かないため疲れない彼は毎晩遅くまで起きるようになり、通話やテレビの音によって私は睡眠導入剤を飲んでも眠れない日が続くようになった。

ストレスや不安もあり彼に強く当たってしまい、喧嘩が増えていく。険悪なムードを紛らわせようとテレビをつければ、不安を掻き立てるニュースばかりでより一層嫌気がさした。

それでも結婚がしたかった私は、全て我慢しなければいけないと思っていた。
「プレッシャーをかけられると結婚したくなくなる」と言われたことで、嫌われることを恐れて自分の気持ちも言えない。
感情をおさえて笑顔でいることが幸せへの道だと考えていたのだった。そして、それができず不安でイラついてしまう自分を責めた。

あの頃の自分に言ってあげたい、「そんなことは無い、あなたは悪くないよ。あと、結婚と幸せを一緒くたにするのはちょっと違うかもね」と。

しかしあの頃の私は「コロナが落ち着いたら関係も元に戻るはず」と、かけ違えたボタンを見て見ぬふりをしていた。
でもある時突然、どんなに頑張ってももう私たちは戻らないと悟ったのだった。
すでにコロナの前から終わっていたのを、気付かないふりをしていたのがわかった。

自分がやりたいことに正直に生きたら、楽しみが増えていった

何度目かわからない別れ話をして、今度こそ本当に家を出た10月。
ああ、2020年はなんて年なんだ、全て無駄だった、結婚できなかった私はどん底だ不幸だ、と思った。毎晩泣いていた。

そして、ひとりでいると気が滅入るから、積極的に予定を入れてみた。
友人に会ったり、久しぶりの人に連絡したり。
するとどうだろう、楽しい日や良い日がどんどん増えていくことに気付いた。

話を聞いてもらったり家に泊めてもらったり、助けを求めたら手を差し伸べてくれる優しくおもしろい最高の友だちがいることを改めて感じた。

また、非正規雇用から正社員になるための転職活動を本格的に始めて、様々な人と話をすることができた。
自分の強みや良いところを客観的に見ることができ、私も捨てたもんじゃないなと思った。
働きたいと本気で思える会社から内定をいただいた。

私は傍から見たら結婚が遠ざかったアラサー女だけど、気付いたら同棲していた時よりも今の方が幸せ。

自分がやりたいことを大切にする。自分がやりたいことに正直に生きる。
しんどい時もあるかもしれないけど、それが幸せへの道なのかもしれない。

好きで不幸になっていた私から、私を幸せにする私へ

結局私は彼に依存していたのだ。そして不幸をも彼のせいにしていた。
結婚できないから不幸、結婚できないのは彼のせい。
彼がいいと言ったから非正規雇用になった、収入が安定しないのも彼のせい。
そのうちに、私自身がしたいことをしないのも彼のせいにした。停滞した生ぬるい不幸を人のせいにする楽さから抜け出せなくなった。

不幸でいれば、幸せにしてくれると思っていたのかもしれない。
不幸でいないといけないと思い込んでいたのかもしれない。
私は好きで不幸になっていたのだ。決して彼のせいではなかった。

停滞する自分の周りばかりを見て、先を見られなかった。
でも、もう違う。どん底だと思った2020年に、私を幸せにできるのは私だと確信したのだった。

今は「結局私を不幸にしていたのは私だったね」そう笑って、私は前に進むことができる。幸せを目指して先へ進もうとすれば、たとえ1センチしか進まなくても意味がある。
停滞した空気をかき混ぜるくらいでも、自分は変わることができる。

だから私は、来年の私にこう言いたい。
「絶対幸せにしてあげるから、一緒に幸せになろうね」
そして一歩ずつ前に進もうか。