毎年、年の瀬になると自然と一年の振り返りと来年へのやんわりとした目標について考えてしまう。
2020年、私は新卒から２年半勤めた会社を辞め、上京しようと目論んだがコロナ大流行で呆気なく失敗。今も地元で会社員をしている。

仕事でもプライベートでも、人生で初めて壁にブチ当たった一年前

思えば「仕事を辞めて上京するぞ」と本格的に考えたのも一年前の師走で、年明けには前職の職場に退職の意を伝えていた。
ちょうどその年末は仕事でもプライベートでも様々な出来事が起こって、人生で初めて壁にブチ当たった感覚になった。2年以上勤めていた仕事も急に物足りなさを感じ、何か違うことをしたいと思ったのもその頃。正直、夢よりも安定を選んで決めた仕事だったので騙し騙しで働いていることに限界を感じてしまった。

プライベートでもその時数年間一緒に過ごしていた恋人と今後についての話をすることが多くなった。転職を考えていることをその人にも伝えていたが、「じゃあ一緒に住む？」なんて言葉をもらったときに素直に喜べなかった。新卒から私を育ててくれた会社を辞める葛藤や、いつも私の傍に居てくれた元恋人から逃げる罪悪感から背を向けたくて「私、上京することにしました」と宣言したのが2020年の1月だった。

毎日息がしやすくなったところに、第2波。上京のタイミングは逃した

宣言してからはびっくりするくらい肩が軽くて、毎日息がしやすかった。転職活動でも無事に内定ももらって、あとは引っ越す場所を決めるだけ…というタイミングであの流行り病の第2波がきた。となると、家族は猛反対。「わざわざ今行かなくていい」「上京なんてやめなさい」と毎日言われるようになった。

今考えると、それでも自分の決意を曲げることなく上京することだって不可能ではなかったが、高齢の祖父母やひとりで暮らす母に何かあった時にすぐに帰って来られないのならば今行かなくてもいいな、と納得してしまった。

新天地での生活は叶わなかったが、自分をとりまく環境は一変した

結果、私は今も地元で会社員として働いている。新しい地で新しい生活を送ることは叶わなかったが、自分をとりまく環境は一変した。前職とは全く異なった職種で日々勉強しながら働いている。あの時私と将来の話をしてくれた人とも離れた。最後は「新しい職場でもがんばってね、遠くから応援してるよ」なんて言ってくれた。上京を諦めたことに後悔がないと言えば嘘になるが、とりあえず今はこの環境で頑張ろうと思っている。

去年は宣言通りにはいかなかったけど、間違いなく充実した一年だった。
そんな私の2021年の宣言は「自分に素直に生きやすく」。今年が宣言通りにいかなくたって、私はまだ若い。やりたいことなんて一生のうちに出来たらそれで良い。何があってもまた、年末に「充実した一年だったなぁ」と言うことが出来るよう努めることを、ここに宣言します。