「魅力」とはなんだろうか。私は幼いころからこの言葉に振り回されている。
自分は魅力的なのだろうか。魅力的であると決めるのは誰なのか。他人、それとも自分が決めるものか。
私も一度はスポットライトにあたってみたい、という気持ちになった
「魅力」と検索をかけると「人の気持ちを惹きつけて夢中にさせる力」と記載されてある。
そのような力は生まれた時に平等に分配されているものなのだろうか。それとも自分が頑張って勝ち取る能力なのか。
目に見えない力となると疑問はたくさんでてくる。
自分では魅力の尺度を持ち合わせていないため、周りの人間に上記の疑問の判断を委ねた。
人間観察を実施した結果、そのような(魅力的な)人間には共通項があることがわかった。
それは人に声をかけてもらう人、常に人に囲まれていて気づいたら中心にいる人。
これが私が感じた、魅力的な人だった。
そういう人は私の脳内でスポットライトに当たっていて、キラキラしているように見えた。
羨ましかった。私も一度はスポットライトにあたってみたい、私もそうなりたいという気持ちになった。
それからというものの話の輪に入れるように、人から嫌われないように、必死についていった。
時には話の内容を分かったようなふりをして、場を盛り上げたりもした。
自分の中にあったスポットライトのスイッチボタンが、消えてしまった
振り返ってみてもその時の感情は一言に尽きる。
辛かった。
でも人間って苦痛が続くと、麻痺し、その麻痺に慣れてくると、相手の表情や行動で空気を読むことが得意になり、いつのまにか自然と嘘笑いも、気づいたら話についていくことも無理せずにできるようになっていた。空気を読むことが得意になったのか、それとも自分の心が空気と化したのか、わからない。
確実に言えることは自分の意思や「自分」を失いつつあった。
人からのスポットライトを欲していたせいで自分の中にあったスポットライトのスイッチボタンが消えてしまった。
人に振り回されている自分に嫌悪感を覚えたころ、
流していたインタビュー動画で海外の女優さんが発した言葉が耳に入ってきた。
“Confidence is your best accessory.”(”自信は最高のアクセサリーである”)
心の中で「カチッ」という音が鳴った。
私がずっと求めていた言葉だった。
何回も、何回もそのフレーズを巻き戻しては聞いた。
涙が止まらなかった。
やっと自分のスポットライトのスイッチボタンを見つけた。
この一言に、たった5WORDSに、私は救われた。
ありのままの自分を受け入れ、いいと「思うこと」こそが、真の魅力
自分が持ち合わせていなかったのは決して協調性や話題性ではなかった。
自分は魅力的であるという自信だった。
大きなパールのピアスやキラキラと光るネックレス、綺麗に整えられたネイルなんていらない。
魅力は人から評価されるものではない、
ありのままの自分を受け入れ、自分は自分のままでいいと「思うこと」こそが、真の魅力であり、体に漲る力である。
自分がそう思わなければ、周りも気づくはずもない。
12歳から自問自答の日々が続き、約12年間の歳月が過ぎ、24歳にしてやっと納得のいく結論に辿り着いた。
周りからするとこの答えに辿り着くのに時間がかかりすぎていると思われるかもしれない。
この結論に心の底から納得がいくのも、経験と様々なタイミングがうまく重なり合ったからだと今では思う。その都度の感情に向き合うことが人生を豊かに、感性を豊かにしてくれるのではないだろうか。
そして私は今日も首から”Confidence”をぶら下げて仕事に向かうこととする。