結婚なんてしたくない、そんなふうに思ったことなど一度もなかった。
むしろずっと結婚したいと思っている。
幼稚園児くらいの時から大人になったら素敵な男性と結婚して幸せになるんだと、なんとなく思っていた。
25歳までに結婚できるだろうか でも、それで人生勝ち組なんだっけ?
小学生、中学生、さらには高校生になってもその気持ちに変化はなかった。
女性が結婚しないという選択をしても後ろ指をさされない時代に変化しつつあるのにも関わらず、天下のディズニーさえも、お姫様は王子様と結ばれていつまでも幸せに暮らしましたとさ、というストーリーを作らなくなったのに。
交際相手の男性はコロコロ変わる一方で、どの男性とも結婚し永遠に幸せに暮らすという未来を勝手に描いていた。純白のウエディングドレス、大きなダイヤのついた指輪、ずっと私の憧れだった。私もプリンセスになりたかった。なれると信じていたかった。
そして現在、大学3回生の20歳。
幼い頃、立派な大人だと思っていた年齢になってしまった。なんとなく焦りが出てくる。
25歳までに結婚できるだろうか。はやく子供が欲しい。幸せになりたい。そんな考えばかり浮かんで、同棲中の年上彼氏にいつ結婚するのかと迫り、彼は半ば呆れている。
あれ?結婚したら幸せになれるんだっけ?
子供を産んで家庭を築けたら、人生勝ち組なんだっけ?
きっと結婚しても、不倫の心配をしたり、自分は愛されてるのか不安になったり、
自分が求めてる安心感を手に入れられるとは限らないだろう。
だとしたら私はなんでこんなにも結婚したいのだろうか。
自分の育った家庭環境に満足してなかったから?
周りからいいなぁと羨ましがられたいから?
結婚=幸せ、だから?
結婚願望から逃れるために結婚したい ただ愛される実感が欲しいだけ
あぁ、ただ幸せになりたいだけなのに。愛されていると心から実感したいだけなのに。
結婚が全ての解決策ではないとわかっている。
むしろ、愛されていると実感することが必要になってしまうほどの低い自己肯定感をどうにかするほうが重要度が高いことなんぞ重々承知である。
結婚したい、子供が欲しいと駄々をこねる私はほんとうにおこちゃまだし、みっともないとわかっている。でも、どうしても結婚したい。いや、はやく結婚願望とおさらばしたい。私は結婚願望から逃れるために結婚したいのだ。
1人で勝手に未来を描き、期待し、その期待を裏切られ、勝手に1人で傷つくのはもう嫌なのだ。
結婚という紙切れ一枚の契約がなくても、私は愛されていて幸せだと胸を張って言える日が来ることを願って。うーん、やっぱり愛してるなら結婚して欲しいな。
彼氏へ。
はやくプロポーズしてください。