ここ数年、FBやinstagramなどで、同級生たちの結婚しました!という報告が一気に増えた。おめでたい話である。
晩婚化や未婚率の上昇が叫ばれる昨今だが、私の周りは既婚者や(ほぼ)婚約状態の友人知人で溢れている。おめでたい話である。(2回目)
かくいう私は……お察しください。

27歳(年が明けてしまったのでもうあと数ヶ月で28歳になる)、結婚相手どころか婚約者、さらには恋人すらいない。いわゆる「オヒトリサマ」を満喫している。
というのも、今私は大学院の修士課程に在籍しており、4月からは博士課程に進学することが(ほぼほぼ)決まっており、いわゆる「一般的な日本人」が歩むようなレールからは脱線しまくっている。

だけど、それでも問題ないと思うくらい、自分がやりたいことに打ち込める環境が気に入っているし、そもそも自分の研究だけでも精一杯なのに他に気を回す余裕なんてほとんどないのだ。恋愛もしかりである。

そのような私であるが、彼らの結婚の報告(最近はさらに出産の報告も増えてきた。少子化とは……)を見るたびに思うのは、「すごい」。ただこの一言である。

対人コミュニケーションがニガテな私は誰より先に結婚式で涙する

正直言って、私は対人コミュニケーションにやや難がある。
歴代の彼氏に軒並み「重い」とか「めんどうくさい」と言われているのは伊達ではない。(そもそも歴代の彼氏自体も片手の指で足りるくらいだが)
そんな私からすると、一人のひとと出会い、心を通わせ、交際関係を築き、その関係を維持し、そして人生のパートナーとして病めるときも健やかなるときもともにある、すなわち結婚をするというのは、もう、本当に、天地がひっくり返るくらい「すごい」ことなのである。

だから、心から尊敬するし、魂からおめでとう!おめでとう!と祝う気持ちを惜しまない。
ちなみに、今まで友人や知人の結婚式に参加すると、ご家族よりも誰よりも先に涙するのが私である。本当にすごいし感動するよね、結婚式。

友人の結婚に対して、「すごい、すごい!」とまるで壊れた機械のようにボキャ貧になってしまう私ではあるが、もちろん自分の状況を鑑みて落ち込むこともある。

ああ、私はだめな人間なんだな。夫どころか婚約者も、彼氏もいない。それどころか社会的にまず自立していない。
なんて自分はだめな人間なんだ。こんなだめな人間は結婚どころか恋人づくりすらする資格がない。ああ、なんてだめな人間なんだ……以下無限ループ、涙で枕を濡らすこともあった。今もたまにある。(本当に本当にたまにだけれど。)

恋人や結婚は「私以外の人から見た私の満足度を示すバロメーター」

だけど、そんな自己憐憫に浸っていたって時間は止まってはくれない。
それに、私はいま自分のいる状況にたいへん満足している。

もちろん、「公私ともに順調です(はあと)」みたいなことを言いたい気持ちもちょこっとだけあるが、でも結局それは自分のためではないのだ。
よくよく考えてみれば、私は一人でいるのがたいへん好きだ。トイレだって映画だってラーメンだって海外旅行だって一人で行くことが多い。そしてそれに対してたいへん満足している。

だから、今の私にとってたとえば「恋人がほしい」だとか「結婚したい」だとかいう気持ちは、「私以外の人からみた私の満足度をわかりやすく示すバロメーター」でしかないのである。
そんなのくそくらえだ。

結婚というのは、すごいことだ。本当に。心から。

だけど、それは「外からの見栄え」のためではなく、「魂の結びつき」のために行われる尊いものであるからだ。

だから、今の私には、「結婚」は必要ない。