「結婚?もちろんするでしょ!!! 」

5年前の高校生の私ならもちろんそう言ったと思う。
今の私なら?
「んー……縁があれば!」

常に結婚に憧れて。きっかけは、離れても仲睦まじい両親だった

18歳の頃私にとって人生の一大イベントといえば“結婚”だった。
“結婚は人生のゴールだ“と誰が言ったか分からない言葉を胸に抱き、常に“結婚“というものに憧れていた。きっかけはドラマでも映画の影響でもなくて、ずっと身近にあるもの…両親だった。

笑いが絶えないような家庭で、私が小学校6年生の時、父親の単身赴任が決まった。
もちろん私も寂しかったし母親もすごく寂しかったと思う。
家族揃って引っ越す選択肢もあったのに、父は遠くで初めての慣れない一人暮らしを選んだ。でも離れた生活が始まって10年近く、父を遠くに感じた事はなかった。
毎日のように電話やテレビ電話して過ごす2人の仲睦まじい姿があったから。
そんな2人は私の希望の未来像になっていた。

家族という存在、生涯のパートナーという存在の大切さを、成長する中で強く教えられた気がした。

高校に入ってからも父の単身赴任は続いたが、今日も相変わらずテレビ電話越しに料理をする父の姿があった。友達の家庭状況や友達の親同士の喧嘩の話を聞くたびに、この仲の良さはすごく素敵なことでありふれた話ではないことに気付かされた。

そうして高校卒業してから二年間の就職を経て、修学旅行で行った沖縄が毎年恋しくなることをきっかけに、沖縄に移住した。
自分が好きな場所で好きな人と出会えば好きなところに住み続けられる!
そう思ったし、単純に濃い顔が好きだった(笑)

移住2年目にして、あんなにあった結婚欲が不思議なほど薄れたワケは

父親は十数年間の単身赴任を経て家に帰ってきた。
今でも私が両親にテレビ電話をすると画面にはいつも両親揃って映るし、相変わらず仲がいい。

だけれど私は移住2年目にしてほぼ結婚欲が薄れてしまったのだ。
100%結婚欲の塊で引っ越してきた女が今は15%のまあしなくてもいいか!みたいな感じになってしまったのには色々なワケがあって…。

まず最初に一人暮らしの楽さ。これはもう家族でも一緒に住めないのではないかというほどの楽さ。自分のペースに文句を言う人なんて誰一人いないのだ。より一層干物女化がレベルアップした。

それからなんとも言えない周りの結婚事情。
これは本当に人によりけりな事だし、素敵な結婚生活を築いている方も、もちろん多いのだけれど、離婚経験者も多い。
良い話も悪い話も聞いていると結婚というもののハードルがすごく高いように見えてきて、そのハードルを越える元気が徐々に薄れてきたということ。

結婚=人生だったから、お花畑の頭が少し冷静になれて良かった

あんなにあった結婚欲が、むしろそれしかなかった結婚欲が自分でも不思議なくらいに薄れた事。だけど考えてみるとそれって悪いことではなくて、あの頃の私は実家の素敵な結婚絵図しか知らなくて、あのまま欲のままに勢いで結婚してしまっていたら、私は実際に幸せを味わう反面、予想もしていなかった失望も沢山していたはず。結婚=人生みたいに思っていたから
お花畑の頭が少し冷静になれて自分では良かったと思っている。

一人暮らしをして趣味をたくさん見つけて友達ともたくさん遊んで、やりがいのある仕事もして適当に恋愛もして、これが人生だと知った。結婚は人生のゴールなんかじゃない。人生は人生だ。

結婚欲というものを一旦捨ててみて、『この人とずっと一緒に居たい』『この人とならどんな困難も乗り越えれるだろう』と思える人に出会えた時に、結婚という一つの輪を結びたいと思えました。

時代は令和だし、しなくちゃいけないものでもないし、ゆっくり焦らず人生を謳歌しながら結婚という寄り道もできれば良いかななんて、考えて生きることにしました。
これが私の結婚論です。