小学生の頃、授業の一環で将来を書くことがあった。
ほとんどの同級生が中学校、高校、大学に進学し、20歳頃で結婚の予定を組んでいた。自分も同級生と同じようなことを書いたことを覚えている。
それくらい昔は、結婚することを当然のことのように捉えていた。同級生の半数以上が結婚したが、自分はその予定を遥かに過ぎ、依然そのような予定もない。いつから人生のレールが結婚から遠ざかってしまったのだろうか。

学校卒業後、出会いの場へ積極的な友人たちと、めんどくさがる私

学校を卒業すると、異性との出会いが分かりやすく減っていった。だからと言って、街コンに行くことや出会い系のアプリを登録してみようとも思わない。
なぜなら、仕事以外の時間を自分の趣味で過ごしたい私には、恋愛に割く時間がもったいないと感じてしまうからだ。
結婚した友人たちは、こぞって街コンに参加して、出会い系アプリを登録し、私に勧めてきた。友人の話す街コンでの話は、めんどくさそうだなというのが率直な感想だ。なので、参加したことも登録したこともない。
「めんどくさがってたら結婚なんてできないよ」とも言われたことがあるが、その通りだと思う。なので、いっそうのこと海外映画のように酔っぱらっているうちに知らない人と結婚して、目が覚めた時には知らない人の妻となっていたというのが、私の理想だ。
結婚してしまったら、めんどくさい過程は無くなり、できるだけ仲良くなれるように努力すると思うからだ。それに、いざという時の離婚のハードルもグッと下がるからだ。

私の人生は親の為のツール?結婚について何度も聞く親に悲しくなる

最近、幼馴染が10歳上の人と結婚した。私としては、焦るというよりは「へぇー、結婚するんだ」くらいにしか思わなかった。
幼馴染が結婚すると母親に言わずとも情報をどこからか仕入れてきて、「あなたはいつ結婚するの、もしかして40まで結婚しないでいる訳じゃないわよね?」と言われる。
あまりにしつこく言われ、母親は孫が欲しいのだと感じた。子どもの人生を踏み台にしてまでも、孫が欲しいのかとゾッとした。期待してしまう親の気持ちや結婚できない娘がいるといった、親として劣等感を抱くことも分からなくはないが、孫を得る為のツール、自分を誇る為のツールなのだとも感じてなんだか悲しくもなった。
結婚することでのメリットがあることも知っているが、そのメリットが欲しいとは感じない。経済的にも自立できていて、自分のDNAを残したいともあまり思わない。1人でいる時間が寂しいとも感じない。
今のままで十分幸せだ。なのに、結婚しろと言われると、“お前は幸せじゃない”と言われているようで悲しくなる。結婚することが幸せとは限らない。

結婚するなら、誰のかの為ではなく自分の人生の選択として決断したい

結婚することで人生が不幸となっていく人もいることを知っている。
私は、あまりにも「結婚いつするの、結婚考えているの?」としつこい故、「私が変な人と結婚して、不幸になったらどうしてくれるの」と言ってしまった。それ以降、結婚の話題は無くなり、大分すっきりした。
人生の保証は誰にもできない。両親よりも兄弟よりも長い時間をパートナーと一緒に過ごすことになるのだ。
30歳で結婚したとしても、約50年も一緒に過ごしていくことになる。50歳で結婚したとしても、30年一緒に過ごせる。結婚というのはしたい時にすればいいのだと思う。
誰かに何かを言われてすることや誰かの為にするものでもない。私は結婚するとしたら、自分の為に自分の意志で結婚したいと思う。誰かの人生ではなく自分の人生の選択の一つとしてだ。
結婚することは、新たな人生のスタートに過ぎない。結婚しないまま人生を全うしたとしても、自分の人生が楽しく過ごせていれば100点満点だと思う。