私はこの4月から社会人になる女子大生。卒業論文も提出して、残すはあるか分からなくなった卒業式のみ。
周りの友人とは三ヶ月くらい早く就活を終わらせて、あぐらをかいていた。内定者課題という大量の本との戦いから逃げて、ここまできてしまった。
自分としては意外にがんばっていた2020年は終わった
私が2020年がんばったこと、それは四年間続けてきた塾のバイト。
ぴよぴよの大学1年生を可愛がり、イマドキの高校生と接し、大人たちと過ごした一年間だった。塾の売り上げ、これを一年間追いかけてきた。
自分も中学受験に、中高は私立、そして学費の高い塾に入れてもらって、教育費はすごくかかっている。親になると、子どもには質の高い教育といろんなことを経験させてあげたいものなんだと、22歳目前に痛感する。私も、自分の子どもにはいい人生を送ってほしいといまから思う。
目の前の高校生に寄り添い、後輩を指導していたらいつのまにか嵐は活動休止していた2020年だった。年越しを前に、こんなに年を越したくないと思う大晦日はないと思った。今年私はなにをしたんだろうか。毎年恒例振り返り大会をしてみると、意外と自分はがんばっていた。
可愛がっていた生徒を合格させられたこと、生徒たちに盛大に誕生日をお祝いしてもらったこと、GoToトラベルを使って人生初の九州に初上陸できたこと、ずっと行きたかった高尾山の紅葉、憧れの人と付き合えたこと、学生最後のクリスマスはバイトがあったけど楽しく過ごせたこと。
手に入れた「信頼」と「地位」が通用しない新しい生活へ
そして2021年、私は新社会人としてまた会社の底辺で、新しい生活をスタートさせる。
塾でベテランと呼ばれ、ある程度の信頼と地位を手に入れたけど、会社に入ったらそんなの通用しない。周りは優秀な高学歴の集団で、ロジカルシンキングで迫ってくる。お客様は、父親より年上のおじさまたち。
わたしは、うまく生きていけるだろうか。
6時半に起きて電車に揺られる月から金、彼氏と会えるのは土日。学生の彼氏とは休みの感覚が合うかな。今年着られなかった水着に浴衣、着れるかな。旅行行きたかったけど緊急事態宣言で行けなくなっちゃったから旅行も行きたいな、有給とっていいのかな。
逃げてしまった本や勉強に追いつけるかな、資料作成できるかな。
いい上司に出会えるかな、いい先輩に出会えるかな、同期と仲良くなれるかな。
もう社会人になるから、過干渉に育ててきた両親と子離れ親離れできるかな。
うまく生きていけるか不安ばかりで、きっとへこたれるけど
こんなことを考えていたお正月はとても憂鬱だった。
怠惰な約一年間の春休みを過ごす私の2021年の目標はただ一つだった。
宣誓、私はへこたれます。
へこたれても、めげずに前は向く。寝たら忘れるじゃないか。
こんな2021年の目標なら、不器用ながらにもがんばれる気がする。