「好きだけじゃ結婚できない」、そう思った出会いがありました。好きだけど価値観が違い過ぎて、お互いに幸せな結婚生活が送れないと感じて、泣く泣くお別れをしました。
彼は、彼が思う完璧な女性、生まれながら良妻賢母で彼を尊敬し付き従う女性を求めていたのです。

無計画で経済力もない彼が、仕事をやめろという

彼とは、遠距離恋愛中、私が仕事を辞めて彼のもとに行く前提で結婚の話を進めていました。二人とも給料は同じくらいだったし、彼はこちらに転勤希望を出すことも可能だったにも関わらず。
なぜ、私はいい会社を辞めてパートをするのが当たり前で、彼は転勤希望すら出さないのでしょうか。

彼自身、金銭感覚はめちゃくちゃで、結婚後の家計については何の計画も持っていませんでした。口先では、どんな生活がしたいか、夢を語るばかりで、財布の中身は追いついていませんでした。
私が退職とパート勤めについて難色を示すと、彼は、「安い給料で働くのが嫌なの?」と、結婚できるのにそんな覚悟もない私が臆病で悪いのだと言わんばかりの返事でした。
安い給料が嫌だし、不安になるのは当たり前でしょう。そんな自分ファーストで無計画で経済力のないあなたが私を養ってくれる保証もないのに、仕事を辞めろという。

妻、母親役を完璧にやって当たり前、できないなら私の問題

心配は、それだけではありませんでした。
子供について話していた時です。私は、もちろん子供は欲しいけど、出産の痛みは怖いし、産後うつ、育児ノイローゼになるかもしれないという心配は多少ありました。
子育てについての心配事を彼に話すと、「お母さん向いてないね」と突き放すように言われました。
え、待って、あなたはお父さんも夫も向いていないでしょう。
そりゃ、心配や悩みがありながらも、結婚すると覚悟を決めたら、あなたが支えてくれるなら、私は「一緒に」結婚生活を頑張っていくつもりでした。
でも、心配事を言うことすら許されないのであれば、支えてもくれないのでしょうね。

あなたと結婚したら私は、妻、母親役を完璧にやって当たり前、出来ないなら、私の問題ですか? あなたは? すでに完璧だし? みたいな? は?

心配事はたくさんありましたが、極めつけは彼の家族を最優先する発言と行動の数々です。
経済面で、彼は彼の家族を養っていること、彼の母親の意見に、彼が左右され過ぎていること。
私は彼女とは、画面越しで少し挨拶しただけでした。しかし、彼女は彼に、私との結婚について不安な点を彼に話しました。それだけで、彼が涙ながらに私に婚約破棄を切り出すほどでした。これが一番ショックでした。彼は、結婚したとしても、私と私との子供を第一にすることは無いのだと確信しました。

「この人と結婚したい」と思う相手に巡り合った

その後、たくさん話し合って、彼が結婚の現実を見れていないことをお互いに理解し、仲良くお別れしました。
彼を責めたい訳ではありません。好きだけでは結婚できなかっただけです。でも、話し合ったからこそ、お互いの価値観の相違が良く分かって、前途多難な結婚をせずにお別れ出来ました。

お別れしたときは結婚相手が見つかるか不安でした。しかし幸運にも、「結婚したい」ではなく、「この人と結婚したい」と思う相手と巡り合い、結婚しました。
お互いに愛し合い、対等でいられて、一緒に支え合って生きる覚悟ができる人と結婚できたのは一番の喜びです。
もちろん、愛と意気込みだけでは食べていけないので、経済面、価値観、将来どうしたいか等々、話し合った上で結婚しました。結婚後もたくさん話し合っています。ある程度価値観が合い、一緒に生活できるお金があり、コミュニケーションが取れることで、結婚、つまり、一緒に生活できるのだと思います。
そして、きれいごとに聞こえるかもしれませんが、愛しているから、苦難の時も支え合えるのだと思います。

最後に、旦那さんの好きな言葉を紹介します。
「結婚は、その人を愛すると毎日決意すること」