“結婚”の単語を聞くだけで、わくわくドキドキと胸を躍らせることができたのは、20歳になるまでだったように感じる。

あの頃は、当たり前に好きな人と結婚して子どもがいて、理想の家族を手に入れることが大人になればできると夢見ていた。

結婚することが「当たり前だ」と思っていたけど、一番難しかった

そんな当たり前が難しいことに気づいたのは、仕事を始めてからだった。大学から付き合っていた彼氏と上手くいかなくなり、別れることに。

地元から離れた場所で仕事を始めたため、友達も頼れる人もいなくて、自分のことでいっぱいいっぱいだったように感じる。任される仕事が増えてきてどんどん忙しくなり、それに伴って孤独を感じる時間も増えてきた。

「若いからまだ大丈夫!」と周囲の言葉も、何一つ安心できず、出会いの場を増やそうと合コンに行っては惨敗。職場は女性のみの勤務で、出会いもなかった。SNSを開けば、結婚報告や幸せな写真に溢れていて、見るたびに孤独感をより一層際立たせるので、一時距離を置いていた。

出会って、好きになって、結婚して…当たり前だと思っていたことが、一番難しいことだと気づいたのはその頃からだった。

女の幸せは結婚だけじゃない!「自分らしく今を楽しもう」と決めた

しかし、その頃から女の幸せが、“結婚”だけじゃないと知る機会が増えた。

結婚なんかしていなくても、仕事をバリバリこなし、憧れと尊敬を背中で語る女性。全力で遊び、色んな所に連れていってくれた女性。心をときめかせる恋愛をしていて、いつも綺麗な女性。

そんな女性達に出会ったからこそ、結婚、家庭を持つことについての意識を考え「自分は自分らしく、今の時間を楽しもう!」とスッと肩の荷が降りた気がした。

それから仕事も今以上に楽しむ中で、大きな仕事も任されるようになった。疲れることは多くなったけど、遊ぶときは全力で! 毎年旅行は欠かさず行き、一人でも楽しいと思える時間が増えていった。

私に転機が訪れたのが、俗に言う“おひとりさま”から2年が経った頃…。知り合いに「良い人がいる」と言われ、会ってみるだけならと軽い気持ちで出会った人が現在の夫となる人だった。

この人に出会って「家族になりたい」と心から思うことができたのは、今までの経験があったからだと心から言える。

人生は自ら選択して歩いてくもので「結婚」は選択の一つだということ

結婚は勝ち負けではないし、ましてや女の幸せなんて考えはもう古い。

幸せなんて自分で決めるものであり、旦那に出会ってなければ一人で楽しく生きていたに違いない。

色んな人に出会い経験した中で、もし昔の孤独感に苛まれた自分に声をかけられるなら「やりたいことやって後悔しないように生きなよ。これから出会う女性達は結婚なんてしてなくても、みんな素敵だよ」と教えてあげたいと思う。

人生は自分で選択して歩いてくもの。“結婚”は、選択の一つであり、自分が幸せならどんな選択をしてもいいと私は思う。