私は昨年、お付き合いした人がいた。彼とは、同僚として3か月、恋人として1ヶ月過ごした。
彼と過ごしていくなかで、性格なのか病気なのか分からないが、付き合いはじめてから、被害妄想や幻覚、職場で上司や他の同僚にも酷いことを言うようになった。
私の中でそんな彼の事が好きなのか不安になったし、彼の事は好きでもこの先、関係性が築いていけるかどうかも不安だった。

「幸せになって欲しいからこそ、離れる勇気をもって欲しい」

そんな中、私の心身にも限界がきていた。彼の事が原因で過呼吸を職場で起こしてしまった。過呼吸はなかなか治まらず、母に職場に迎えに来てもらい、帰宅後、ベッドに丸まっていた。
彼との今後をどうしたらいいのだろう? でも彼のことは好きだ。でも、好きな気持ちより不安な気持ちの方が大きい。そんな気持ちを幼馴染みであり親友でもある彼女に相談した。彼の事で過呼吸を起こした事も。そして、彼女はこう言葉をかけてくれた。

「めろたんが家族を助けた様に今度は私がめろたん助けたい!めろたんの周りの人達を大切に出来ない人がめろたんを大切にしてくれると思えないし、不安を抱えたまま付き合うのも違うし、人は変わらないよ。彼を好きな気持ちを知ってるし、幸せそうな惚気も聞いてる。けど、めろたんには幸せになって欲しいからこそ、自分のために離れる勇気をもって欲しいです。」

今度は私が、周りの人達を良い方向へ変えるキッカケを作りたい

この親友の言葉に、ベッドの中で大号泣した。私の家族の事も理解してくれている親友だからこそ、真剣で誠実な言葉達が胸の奥まで伝わってきた、私はもう一度、親友の言葉を読み直して、彼に連絡した。

その後、私たちは別れた。別れた後も色々とあったが、親友のお陰で彼と別れる決断が出来た。親友の一言が無ければ、ズルズルと関係を続けていただろうし、もっと身体的にも精神的にも苦しんでいただろうと思う。

親友の一言で改めて大切なことに気づいた。私が大切にしたい人は誰なのか? 私が守りたい笑顔はどの笑顔なのか? 
親友のあの一言が無ければ、勇気をもって彼に別れを告げることが出来なかっただろう。

本当の幸せは恋愛にしても友情にしても、身近な所にある。親友が私を良い方向に変えてくれるきっかけを作ってくれたように、今度は私の周りの人達の事を良い方向へ変えるキッカケを作りたい。だって、私の大切な人達だから。