結婚、どう思う?
もっと早くにしたかった。
これが私の本音だ。
28才になる私には7年付き合う彼氏がいる。
子どもの頃は24才ぐらいになったら当然結婚すると思っていた。
しかし、現実は甘くない。
まともに彼氏ができたのすら21才ぐらいで、周りも結婚してる人なんていなかった。
結婚願望がまだ先の彼と結婚が遠い未来に感じる私は現状維持を好んだ
付き合ってばかりの頃に彼に結婚願望をきいたら、「32才ぐらいかな」と言われた。
今思えば、少し偏った表現かもしれないが男と女の32才の重みは違う気がする。
男は32才ぐらいなると仕事も落ち着いて少しずつ余裕が出てくるかもしれない。
でも女は違うと思う。
周りが結婚したり、親から圧があったり体力的にも精神的にもキツい。
子どもが欲しいならなおさらだ。
それでも当時は迂闊にも「待つ」と言ったのだった。
周りからは「甘すぎる。そんな彼ならやめたら」と何度も言われた。
正直、そんな周りの声は大きなお節介だと思った。
まだ[結婚]が憧れでしかなく、生活力のない私にとっては遠い未来の話だった。
だが歳を重ねるごとに結婚が夢物語ではなくなって、私の結婚願望は減る一方になってしまった。
正直、結婚のタイミングはいくらでもあった。
私の転職や彼の転勤など。
その度に[結婚]の二文字が浮かばなかった訳ではない。
でも現状維持を好む私たちはタイミングを逃してしまった。
いつからか結婚のメリットを感じなくなっていた。
「来年の誕生日までに結婚するか決めて」。彼に告げた私の決意
私のなかで転機が起こったのは6年目のこと。
私の友人と彼の友人がめでたく結婚したのだった。
それは嬉しい出来事の反面焦りを覚えるのに時間は掛からなかった。
そして、私は決意した。
「来年の誕生日までに私と結婚するかしないか決めて。もうそれ以上は待てないから。」
そう彼に告げて、彼は「わかった。」と頷いたのだった。
それから私は今まで実家暮らしだったのをやめて、はじめて一人暮らしをしたり、彼に私なりの覚悟を見せた。
だがタイミングが悪かった。
[結婚]どころではなくなってしまった。
世の中はこの一年コロナ禍で一変してしまった。
当たり前にできたことができなくなった世界。
その反面、より人との繋がりの大切さを感じた一年だった。
だからこそ私は彼と生きたいと本気で思った。
もう[結婚]という関係に縛られなくてもいいのではなんて思ったりする。
それでも[結婚]というかたちを求めるのは、夢物語ではなくて、一緒に助け合いながら生活し、家族になりたいから。
このエッセイを書き終える頃、私の誕生日がくる。
彼がどんな決断をしても私は受け入れようと思う。