「もしさ、30歳になってもお互い独身だったら結婚しよう」

こんな事を3、4人からは言われてこの歳になった。
昔はそれが冗談と分かっていても嬉しかった。
でも30歳を目前にした今はこう思う。

「そんな口約束は結構です」と。

25歳超えたら、あっという間

みなさん、結婚保険証はお持ちですか?
誰だって保証された人生が欲しいですよね?
健康にも家にも、仕事にだって保険があるでしょう?
人は大切なものを失った時のために、いつだって“保険”があるでしょう?
結婚も例外ではないはずですよね?

“25を超えたらあっという間”
先輩方の教えはまさにその通りだった。

社会人になり、慣れない仕事と新しい人間関係に環境、その全てに1日でも早く慣れ、余裕ある日々と自分を求めた23歳。
新しく見つけた気の合う同期や先輩と、仕事をしては飲み会に繰り出し、あっという間に週末が終わる24歳。
仕事も少しずつ慣れ、長期休暇には海外旅行に繰り出し、ボーナスで欲しかったバッグを買ってみたり、学生を完全に卒業して大人のお金の使い方を意識し始める25歳。
結婚する友達も出て来始め、そろそろ自分も良い人見つけて落ち着きたいなと、誘われた飲み会のメンバーにも敏感になり、パーソナルトレーニングやエステで自分を磨き始めた26歳。

そして、新しく出会う人の事も、あまり話さずとも何となく分かってしまう。
まだ会ってもいない友人の気になる人でさえ、年齢・社名・出身大学・どこで出会った人か、を聞けば何となく想像できるようにまでなってしまった27歳。
コロナという、日々これは現実なのかと疑いたくなるニュースが流れ続け、ほぼ空白だった28歳。

運命の相手にもし出会わなかったら……?

“28歳”

LINEをしていても、若い頃なら「あの人の返事の意図を知りたい」と、よく遊び人の男友達に相談したものだが、今や相手の返信の速度や答え方で、自分が“遊び”か“本命”かも知りたくなくても分かってしまう。

「もし、その男性が自分のことを好きかどうか悩んでいるのならば、教えてあげよう。貴方がそれを悩んでる時点で、彼が貴方のことを本気で思っている可能性は、残念ながら低い。何故なら、好きとは溢れ出るものだからだ」
誰かが、こんな残酷で本当は分かっていた事、女子会ではきっと出ないであろう答えを教えてくれた。

28になると自分にはどんな男性が合うのかも何となく分かって来た。
でも問題が一つ。

“一体どこに、その私の結婚相手がいるのだろうか?”

10年以上会っていない同級生が素敵な男性になって、まだ独り身でいないだろうか?
自己分析も他己分析も出来ているのならば、婚活サイトで探す方が手っ取り早いのだろうか?
なんでもいい。もう、その辺でばったり出会わないだろうか?

“もし出会わなかったら……?”

こんな漠然とした不安を抱えて、責任が年々重くなる仕事と、周りが家庭を持って、年々増していく孤独と、向き合っていかなければいけないのだろうか?

恋愛は自由でいい。でも、結婚にはもしもの保険が欲しい。

保証されている事ならば、新しい仕事にも挑戦出来る。
周りの目も親のことも気にしなくて良い。

とんでもないワガママなのは自分が一番わかっている。
けれども誰か、だれか私の為に、“結婚保険”を作ってくれませんか?