25歳で結婚して、27歳で第一子出産、29歳で第二子出産。これは、私が子どもの頃に描いていたライフプランである。
そんな私は現在26歳。独身。当初のライフプランとは、異なった人生を歩んでいる。
「結婚するならどんな人がいい?」と友人と何度話しただろうか…
母に「大学に行くなら、結婚は遅くなるね」と言われたことがある。20歳を過ぎた頃からだろうか、少しずつ“結婚”というワードが、家族とも友人とも会話の中に現れるようになった。
大学生として学業に励んでいるとき、小中学生からの友人から「結婚した」という報告を受けた。友人は、高卒で就職した。何年か勤めているうち、職場で出会った人と結婚したらしい。
私はもちろん祝福したし、焦りや不安などもなかった。羨ましいとも思わなかった。「私は将来就きたい仕事のために大学へ通っているのだ。それからでも遅くない」その思いがあったからだった。
もちろん大学生の頃も“結婚”について、友人と語り合った時間は少なくない。「結婚するならどんな人がいい?」と自分の譲れない条件についてよく話していた。
「そのまま彼氏と結婚することになるかな」と話していた子もいた。すごいなと思った。残念ながら色恋沙汰と無縁だった私は、大学生のうちに“結婚”を考えられる人との出会いはなかった。
日々の仕事に疲れて、漫画のような「素敵な恋愛」なんて無縁の生活
社会人になり、仕事に追われる日々が始まった。寝ても覚めても仕事。朝起きて眠い目をこすりながら出勤し、怒涛のような仕事を終えたら帰宅。疲れ切ってしまい、夕飯を食べ、入浴したらすぐ就寝。そして、また明日が来る。自宅と職場の行き来で一日を終えていた。
漫画では、いつも同じ電車の顔馴染みの人と…とか、職場の同僚と…とか、そんな日常の中での恋愛が描かれているけど、私には全くと言っていいほどそんなものはなかった。
同じ電車の人っていっても、満員ギュウギュウの中で顔なんて見てられないし、そもそも眠いし。職場にいる男性陣は、びっくりするほどみんな既婚者だった。
「この中でどうやって…」と疑問に思ったものだ。そして、私が描いていたライフプランまでは残り3年。「あれ、これ私25歳までに結婚なんて無理じゃない?」こうやって少しずつ焦り始めたのだった。
25歳を目前にして、婚活パーティに行ったり、アプリを使ったりして、私は出会うことに貪欲になった。「次に付き合う人とは、結婚を考えられる人じゃなければ」なんて思っていた。
実際に何人か意気投合して一緒に出掛けたり、食事をしたりしたけど、これから先長く時間を共に過ごすことを考えると、なかなか一歩踏みこむことができなかった。
別れそうになった彼と初めて「結婚」について話をした結果
そんな私は今、付き合っている人がいる。出会いを求めることに疲れ、これで最後にしようと思って登録したアプリで知り合った。
しかし、付き合って半年くらい経った頃、コロナ時代に入った。その影響で緊急事態宣言が発出され、なかなか彼と会えない日々が続いた。
そして、コロナ破局をしそうになった。お互いに自分の気持ちを話し、無事に今もお付き合いを続けているわけだが、この時に初めて彼から「結婚」という言葉を聞いた。「結婚相手を探すつもりであのアプリの登録をしたんだよ。そういえば、そういうのもちゃんと言ってなかったよね」と。
その後、結婚について彼と話すことが増えた。その中で二人とも共通していたのが「結婚する人とは、結婚する前に同居してお互いの生活を知っておきたい」ということだった。私たちは、お互いの両親に挨拶を済ませ、結婚を前提としての同居生活が始まった。
私はこれまで結婚と程遠い生活をしてきたが、現実味を帯びてきた。今の私は「結婚って、どう思う?」への考え方が変わる局面にいるのかもしれない。