下半身はどっしりしているのに全体的に細身の体型。
しっかりついた頬肉。目は離れ気味。
欧米人特有の鷲鼻。少し色素の薄い髪と目。肌は色白。

今も自身を貶す事から始まったように、私は自分の見た目に自信を持てたことがない。

特徴からも分かる通り、私は一般的に言う「ハーフ」で、女性たちからすれば「勝ち組」の部類に入るんだとは思うが、自分では純日本人が良かったなあ...と常に思っている。

羨望の言葉が聞こえ始めた中高時代、幼少期の記憶から素直に喜べない

それもそのはず、小学生の頃、よく友達に「外人」「英語喋って!」「どこで生まれたの?」。こんな事を言われていた。ハーフあるある。

今思えば別に気にしなきゃ良い話だったんだが、子供だったがゆえに友達の悪気ない一言でよく傷ついていた。ミドルネームいじりも然り。
それに、ハーフだからっていじめてくる男の子もいた。
水筒を壊されたり、通学団で仲間外れを喰らったり。
今思えばなかなか残忍な事をされていた。

しかもそれだけじゃなく、男の子が好きになるのは大体純日本人の女の子。
私の周りで「可愛い」と言われるのも、ぱっと見フツーの純日本人の女の子。
ハーフって生きづらいな…と、子供ながらに感じていた記憶がある。

だが中高にもなれば、羨望の言葉が聞こえてくるようになった。

「鼻高くて羨ましい」「目が綺麗」「モデルさんになれるよ」__

嬉しい反面、幼い頃に傷ついた記憶があるので素直に受け止めきれない。

私は「サラサラ髪で前髪があって瞳が大きく鼻は小ぶりで美白で華奢」な「日本人の女の子」に生まれたかったのに…!

私は元々女優さんになりたかったのだが、そもそも欧米系のハーフの女優さんって見かけない。
小さい頃の体験も含め、ハーフとして生まれたことをよく後悔した。

一回り成長したハーフの私で、自分に誇りを持って生きてみよう

でも、最近のテレビではハーフタレントの露出が増えてきている。
都会に出ることが多くなったからか、街でもハーフらしき子を頻繁に見かける。
みんな、顔は千差万別で、ふわふわと可愛い顔立ちの子もいればエキゾチックな顔立ちの子もいる。
私が呼ばれるのを嫌がったミドルネームをニックネームにしている子もいる。
ハーフの男の子と日本人の女の子がデートしている光景も見る。
皆、自分にしかない個性を持って生き生きして輝いているように見えた。

その様子を暫く見てきて、最近ふと、なんだかもう少し自分に自信を持って良いような気もしてきた。
別に、なりたい顔立ちはあっても正解の顔立ちなんて無いんだし、私自身、堂々と生きていても良いんじゃないか。

それに、たった一人の自分だから、もっと自分に誇りを持って生きてみよう。

それに気づけた20歳の誕生日目前、また20代は一回り成長したハーフの私でいられそうだ。