いつかは結婚したいけど

小学生の頃、「将来、23歳くらいで結婚するんだろうなー」なんて無邪気に思っていた。でも気がつけば売れ残りのクリスマスケーキになっていた。

仕事も忙しいし、趣味も充実している。もともと1人の時間が大事なタイプだし、「まあ、現実なんてそんなもんかー」なんて呑気に思っていた。

でも友だちとの会話の中心は、いつの間にか学生時代の思い出話から、婚活や結婚の話に変わっていった。

わたしだって結婚したくないわけじゃない。むしろ1回くらいは経験してもいいと思う。

ただ、結婚して当たり前、しなきゃ半人前みたいな風潮がすきじゃない。もっと言えば、「婚活」って響きもすきじゃない。今時なんでも「活」付ければいいわけじゃないでしょう。

久しぶりに実家に帰ったら、おばあちゃんが仏壇に向かって「そろそろうちの孫もいい歳なので、早く結婚できますように」ってわたしのことをお願いしてるのを見た時は、正直口から心臓が出そうになった。

晩婚化が騒がれるいま、20代後半なんてまだまだ全然若いし、焦って結婚して失敗したくないし、妥協もしたくない。

抵抗があったマッチングアプリへの登録

そんなわたしにマッチングアプリを勧めてくるひとがいた。めんどくさがり屋の性格も見越して、一緒にご飯を食べてる間にサイトの登録までしてくれた。

そこまでしてくれるのはありがたいけど、マッチングアプリってなんか嫌だな。

だって自分からイイネするのちょっと抵抗ある。
(なんか負けた感じしない?)
だってプロフィールしっかり書くの恥ずかしい。
(わたしまだそこまでがっついてないし)
だって同じ話何回もするとかめんどくさい。
(初めましての会話って毎回同じでつまんない)

なんか怖いじゃん。
(SNSって画像の加工し放題だし)
なんか怪しいじゃん。
(水晶玉とか買わされそうだし)
なんか如何わしいじゃん。
(危ない目にあいそうだし)

コロナ禍で、価値観が変わった

登録だけされたまま、放置されたアカウント。突如訪れた自粛生活。いろんなものの優先順位がひっくり返って、わたしの思考回路もひっくり返った。

明日がどうなるかわからない世界で、たまには自分から動いてみるのもありかもしれないと思って書きかけのプロフィールを埋めてみた。

正直な感想。悪くないかも。

確かに怖いこともあった。
(アプリのプロフィール写真が詐欺すぎて、待ち合わせの場所で隣にいたのに気づけなかったことある!電話かけたら真横にいて本気で焦った)

確かに怪しいこともあった。
(マルチ商法の勧誘されたことある!水晶玉じゃなくて、高い化粧品だった)

確かに如何わしいこともあった。
(解散してから、しばらく尾行されてたことある!デパート内のカフェでお茶してたから撒きやすくて助かった)

でも面白いこともあった。
コミュニケーションスキルも上がった。
考え方が柔軟になった。

そして、アプリでなければ出会えなかったであろうひとに出会えた。

わたし、20代最後の歳にマッチングアプリで出会ったひとと結婚しました。