私の「別れて欲しい」っていうお願いを聞き入れてくれた時、あなたはどんな気持ちだったのかな。自分勝手な私に腹を立てたかもしれないし、優しいあなたのことだから私のことを思ってくれていたのかもしれない。私の推測だけど。
切り出した別れの理由は思い出せないけど、本当の理由は言えなかった
どんな理由で別れを切り出したか、私はもうハッキリとは思い出せないけど、本当の理由を隠して別れを切り出したことだけは覚えてる。
本当はね、あなたが好きだって言ってたロングの髪よりショートが好き。映画は好きだけど、ラブストーリーは苦手。初めてデートした時少女漫画の実写を見に行ったね。アクションとかSFが好きって言えなくて、少女漫画の実写に興味があるフリしてた。
学校で人気者のあなたは他のクラスにも仲がいい人が沢山いて、移動教室とかの度に私が冷やかされてたこと、知ってた?3年生の夏に転校してきた私は、他のクラスの人はほぼ面識がなくて、冷やかされる度にちょっとやだなって思ってた。
めんどくさがりだけど、少しでも可愛く見られたくて髪を伸ばしたり肌の手入れをしたり。当時、家族関係のことで悩んでいたことがあったけど、家庭環境のことを話したらあなたに嫌われるかもしれないと思って当時の私は悩み事をあなたに相談できずにいたよ。今になって考えると、相談しておくべきだったと思う。あなたは器が大きい人だから、私の家族関係のことで私を嫌ったりするような人じゃないよね。
時が経ち記憶のあなたから変わって見えたように、私も色々変わったよ
別れたあとに、悩みの種が大きくなって高校に進学してからもしばらく悩んでた。あなたに相談できなかったのに、高校で出会った友達にはあっさり相談できたのはどうしてだろうね。
高校在学中に、スポーツで怪我して入院したあなたの話を聞いて会いに行こうと思ったけど、勇気が出ずにLINEを送っただけだった。高校の卒業式の日、あなたは私に電話してくれたよね。私は第1志望の大学の合否がまだ出てなくて、ゆっくり話せる状態じゃなかったから早々に電話を切ってしまった。あなたは何を思って電話をしてくれたのかな。私が知る術はないけど。
私は同窓会には行かなくて、友達から集合写真を見せて貰ったけど、私の記憶の中のあなたより逞しくなってて何だかちょっと知らない人みたいだった。この数年でお互いに色々変わって、私があなたに対して思ったみたいに、あなたが今の私を見たら知らない人みたいって思うかもしれない。
髪はショートだし、メガネからコンタクトに変えたし、もうあなたが好きだった柔軟剤も使ってないよ。今は香水を使ってるし、メイクも結構濃いめが好き。中学生の時好きだった英語、今は大の苦手。挙げ始めたらキリがないよ。
最後になったけど、私の自分勝手な都合で本音を隠して、あなたから逃げたことずっと謝りたかった。ごめんね。