何となく、気が付いてはいた。私には何だか急に、美容のやる気スイッチが入るタイミングがあるということに。
例えそれまで家事育児に追われ、息子達と寝落ちする日々だったとしても。例えそれまで数週間、いや、数ヶ月(!)、息子達に保湿剤を塗りたくるサイクルに目を回して、自分の肌がカピカピに干からびていたとしても。
そんな29歳子持ち主婦も、ある1つの展開を迎えれば、唐突に美容と向き合えるということに、ついに気が付いた記念すべき2021年2月。……もったいぶってすみません、それでは発表します。私の美容スイッチは……!
「鏡を見ながらドライヤーのスイッチを入れる時」に入ります!!
……え?
みなさんに聞きたい、「毎日ゆっくりドライヤー、かけてますか?」
あ、あのですね。ドライヤーの「スイッチ」と美容の「スイッチ」を掛けて、ウマいこと言おうとしてるとかそういう訳では……(ゴニョゴニョ)。
と、とにかく(焦)、私はみなさんに聞きたいのです。「毎日ゆっくりドライヤー、かけてますか?」と。
常に美意識の高い方々は、十中八九、毎日しっかりと、鏡を見ながらドライヤーをかけていると思うんですよ。
もしくは、ドライヤーをかける時間と鏡を見る時間が別々であっても、両方きちんと確保されているに違いない(名推理)。
そして私の同志達、美意識のブレに悩まされている方々(居ないってことはないよね?)は、十中八九、ドライヤーの時間をしっかりと確保できていないのでは?あるいは、満足する仕上がりの前に切り上げていたり。
そして鏡をしっかりと見る時間も、朝のメイクの時と夜の歯磨きの時位なのでは……?(抱擁)
髪を乾かす行為は、人によっては精神上の生死を分ける行為になりうる
髪を乾かすことって、必須の動作ではないですよね?
「いや、必須だよ!!」と主張する方もいらっしゃるでしょう。「髪が痛むよ!」とか「風邪ひくよ!!」とか(正論)。そりゃ髪質や長さ、量なんかにもよるよな……。
とはいえ、たかが1日髪を乾かさずに寝てしまったとしても、それで死んでしまう人はいないはず。
……それでも。私には聞こえてくるんですよね…「いやいや、死んじゃうよ!!」という声が。
髪を乾かすという行為は、人によっては、精神上の生死を分ける行為になり得るのかもしれません。
私の髪は、乾かさないと死んじゃう髪。さらに、その死んじゃった自分の髪を見ると、悲しくなって精神的に死んじゃう乙女が私(案外繊細)。
なんせ私の髪質は硬く、うねり、そして量が爆発的に多いのです。そして私はそんなトリプル役満を自覚しているくせに、ドライヤーを掛けずに眠ってしまうのです。それも、毎日……。
もちろん、私と似た髪質を受け入れて、前向きに生きている方もいるでしょう。それはそれで素晴らしいこと。ポイントは「精神上生きているか死んでいるか」。それに尽きます。
「髪は女の命」この言葉が本当に伝えたかったことがわかった気がする
私が抱えている問題は、自分の受け入れ難い髪を放置するというのが、ルーティーンに無意識のままに組み込まれているということ。つまり私は無自覚無症状で、精神上、毎日死んできたことになる訳です。
私は「髪は女の命」という言葉を毛嫌い(ダジャレではない)していたけれど、これを言い始めた人が本当に伝えたかったのは、「髪を意識することが、全体の美意識につながるんやで」という有難い教えだったのかもしれません。
……いや、私もたまには意識するんですよ?
「あ~今日もドライヤー掛けれなかったなぁ……まあでも既に、髪の毛乾いちゃってるわ……(スヤァ)」
という程度には(最悪)。
そして私の髪は日々痛め付けられて、キューティクルは開き、水分が失われていく……。私はそんな可哀想な髪に翌朝がっかりし、適当に縛って暮らす。毎日その繰り返し。……もうこんなん、ほぼゾンビみたいなもんです。
逆に言うと、私にとって髪を乾かすという行為は、非日常な訳で(末期)。私が鏡を前にしてドライヤーのスイッチを入れるとなると、自然と「パックもしよ」という気分にもなります。「顎下にしたたる美容液は、ついでにデコルテにも広げておいて、リンパも流そっかな?仕上げに乳液と、冷えたハイドロキノンも塗っとこ」なんて、フルコースで思うところまでが、もはや一連の流れです。
そんな夜は、ほんのちょっぴりの手間ひまを掛けられた女の髪、そして顔を、鏡の向こうに見つけてから眠ります。
生活サイクルを変えて目指せ脱ゾンビ。今日試しにやってみようかな
「じゃあ毎日ドライヤーかけたらいいじゃない」とお思いですよね、その通り。しかし我が家の生活サイクルの中では、夕方幼稚園から帰ってきた息子達と一緒にお風呂に入り、その後夕食という流れがスムーズな訳で……。
彼らはまだ4歳と6歳。私もお風呂は一緒に入りたい。そうなると、私がドライヤーをかけるタイミングは、夕食前ということになってしまいます。
……??ってことは、単純な話。息子達に15分、あるいは20分、夕食を待って貰えばいいのかな?……え?もしかして、幼稚園児を待たせてドライヤーをかける事に罪悪感を感じる必要、ないの……??(驚愕)
なんで思いつかなかったんだろう……。でも私と同じく当然の様に、自分のドライヤーを後回しにしている母親は、実は世の中、結構いるのかもしれません。
既に子ども達がきちんと待てる年齢になっている、そんなことにも気付けない、嵐のような日々の中で。
とはいえまだまだ、ちびっ子相手の話。待たせられない日もあるでしょう。……でもね、ドライヤーをかける時間位、待たせたって、多分大丈夫。ママが風邪もひかずにご機嫌な方が、きっと息子達にとっても幸せなはず。今日からはそう思っても、いいですか??
私の生活は、素朴で粗雑。だから時折忘れかけた頃に、ほんの一匙の美容を振りかけます。
目指すのは、脱ゾンビ。今夜、そして明日の鏡の中に、生き生きとした私が揺れる。