絶妙なバランスで成り立っている友達関係

私は、高校生の時のクラスメイトの女の子3人、男の子2人の計5人で今でも仲が良い。月1で飲みに行ったり、長期休暇では旅行をしたりするほどだ。所謂いつメン。
みんなそれぞれとても良い子で、私の母がみんなのことを大好きなくらい、私も大好きだ。

しかしこの5人が一緒にいることができるのは、それぞれの性格が絶妙なバランスで成り立っているからだと思う。
それがよくわかるのは、旅行の計画やご飯を食べる場所などを決める時だ。
基本的に私ともう1人の女の子のAちゃんが率先して決める。
2人ともやりたいことをやりたいと言え、嫌なことも嫌と言えるタイプで、ハッキリしている。
そんな私とAちゃんが決めたことや提案したことを他の3人はいいよ、となんでも受け止めてくれる。多少何かを言われることもあるが、基本的に私たちの計画や考え通りに全てが進んでいく。

友達のサプライズ計画中に事件は起きた

そして、私が忘れられない一言を言われた事件は起きた。それはAちゃんの誕生日。
5人のお互いの誕生日を祝いあっていた私たちは、当然Aちゃんの誕生日サプライズについても相談し始めた(もちろん私から)。
そこで私がこの店はどう?このプレゼントはどう?と色々な案を送った。しかし、いつものようにいいんじゃない?としか返信しない他のメンバー。
いいんじゃないって何?こんなのがあるんだよってこっちは意見を求めているのに、いいんじゃないってどういうこと?と私は日に日にイライラが溜まっていった。
そして埒があかないと思った私がより詳しく相談ラインを送ると、最終的に

「なんかこだわり強すぎない?笑」

と返信がきた。私はその返信を見た時、一瞬時が止まった。そして、イライラが頂点に達した。

私はあなた達が何にも調べず、考えず、呑気に過ごしている間に、Instagramで人気のプレゼントとか、食べログで誕生日サプライズができるお店とか、色々調べているのに、何の意見もせず、候補を出して決めるだけなのにそれもせず、最終的にその一言??
しかも、あなた達の誕生日の時だって他のメンバーで(主にAちゃんとだけど)よく考えて祝ってもらってるのに、こだわり強すぎないって何??しかも、最後の笑ってなんだよ、馬鹿にするのもいい加減にしろよ!

という暴言をぶわーっと頭の中で叫んだ。しかしこの言葉をみんなに伝えることはしなかった。無駄に喧嘩したくないと思ったからだ。
私が候補を出していただけで、結局はなにも決めなかったのが悪かったからだ。みんなに意見を聞く方が間違っていたんだ、と開き直ることにした。

嫌だと感じるところを上回るぐらい好きなところがあればいい

その後、彼らにはもうなにも求めないことにした。私は私がやりたいことをやりたいようにすることにした。どうせ聞いたって、「こだわり強すぎ笑」って笑をつけて、小馬鹿にされるだけだから。

でも私は彼らのことが友達として大好きだ。
どんなに大好きな人でも、一緒にいて楽しい人でも腹が立つことや嫌だと感じることは誰にでもあると思う。
友達同士であったって、お互いがお互いに理想の相手なんて存在しない。
しかし、その友達が嫌だと感じてしまうところを上回ってしまうくらい好きなところがあればいいのだと私はこの一言を言われて気づいた。
友達にも他人にも期待しすぎない、そうやって人付き合いをした方がきっとイライラせずに生きていける。
自分の人付き合いの仕方を変えてくれる、そんな一言だった。